【編集長の視点】クレスコはクラウド株人気を連続最高益がサポートする割安株買いで続伸

 クレスコ<4674>(東1)は、前日14日に1円高の1359円と小幅続伸して引け、日経平均株価が、新型コロナウイルス感染症感染の「第2波」懸念を強めて197円安と急反落するなか逆行高した。同社株は、クラウド関連で相次いで発動した成長戦略を見直し、新型コロナウイルス感染症予防のリモート関連の割安株買いが増勢となった。今年8月7日は予定している今2021年3月期第1四半期(2020年4月~6月期、1Q)決算の発表を前に、今2021年3月期通期純利益が、連続して過去最高更新と予想されていることも、サポート材料視されている。

■M&Aやパートナー契約など相次ぎ成長戦略を発動

 同社は、クラウドサービス「Creage(クレアージュ)」では運用・監視サービス、セキュリティ監視サービス、AWSアカウント管理サービスの最適ソリューションを幅広く提供している。この強化・拡充に向け相次いで成長戦略を発動しており、今年2月には、北海道大学発のAI(人工知能)ベンチャーで、2023年に新規株式公開を計画している調和技研(北海道札幌市)と資本・業務提携するとともに、Google CloudやSalesforceの構築・開発を支援するエニシアス(東京都品川区)の全株式を取得し、5月には世界で2000社超が活用するマシンデータ分析プラットフォーム「Sumo Logic」を展開するSumo Logicジャパン(東京都千代田区)とパートナー契約しログ分析可視化サービスの提供を開始している。なかでも、エニシアスは、今年4月1日付けで連結子会社化されており、今期期初からの業績寄与が期待される。

 その今2021年3月期業績は、売り上げ400億円(前期比1.7%増)、営業利益34億円(同4.4%減)、経常利益36億円(同3.0%減)、純利益24億500万円(同1.2%増)と見込まれている。経営環境については、上期に新型コロナウイルス感染症拡大に起因する企業のIT抑制で受注減があるが下期に徐々に好転すると想定し、売り上げは、前期末の受注残が前々期末比2.3%増と続伸したことなどから連続の過去最高更新を予想している。営業利益と経常利益は、リーマン・ショック後の2010年3月期以来、11期ぶりの小幅減益転換と慎重に予想しているが、下期の営業利益は、上期予想比34.4%増と急回復を想定し、純利益は通期で連続の過去最高となる。今期1Q決算発表時に、この業績トレンドを確認することになる。

■今期1Q決算に期待を高めてPER11倍の割安修正に再発進

 株価は、今年1月末に株式分割(1株を2株に分割)の権利を3810円で落とし、この権利落ちに新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)、世界同時株安が重なり落ち後高値2034円から同安値1007円へ大きく調整した。同安値からは売られ過ぎ修正を強め今期純利益の連続過去最高予想、積極的なM&A、Sumoとのパートナーシップ契約も押し上げ材料になり、戻り高値1596円まで約6割高した。足元では、この底上げ幅の3分の1押し水準を固める動きを続けているが、PERは11倍台と割安顕著となっている。今期1Q決算発表への期待も高め、戻り高値奪回から権利落ち後高値を目指し再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■「ちきゅう」を投入、令和8年1月から2月にかけて実証  内閣府戦略的イノベーション創造プログラム…
  2. ■人工知能基本計画が始動、利活用から開発への循環促進、世界最先端のAI国家を標榜  政府は12月2…
  3. ■222社分析で売上2兆円台復帰、利益は1,435億580万円へ倍増  東京商工リサーチ(TSR)…
2026年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

ピックアップ記事

  1. ■総選挙後に本番、米・卵関連株など食料品銘柄に再評価期待  消費税減税をめぐる関連株の動向が、過去…
  2. ■円安・円高が日替わり、内外市場で一波乱二波乱の可能性  内外のマーケットが激動含みである。これが…
  3. ■地方銀行:収益改善、昨年11月の業績上方修正が寄与  昨年来高値更新銘柄の1割超を占める銀行株は…
  4. ■超短期決戦の総選挙で市場動向が政治判断に影響  いよいよ衆議院議員選挙だ。みょう27日に公示され…
  5. ■AI以外に目を向けよ、割安株に潜む上昇機会  1980年代のバブル相場では、産業構造改革で「軽薄…
  6. ■利上げと解散総選挙、日本経済の分岐点迫る  今週は、運命の1月22日、23日が控えている。1月2…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る