京写は新型コロナ影響で21年3月期赤字予想

(決算速報)
 京写<6837>(JQ)は10月30日の取引時間終了後に21年3月期第2四半期累計の連結業績を発表した。新型コロナウイルスによる経済収縮の影響で減収・赤字だった。未定としていた通期予想は減収・赤字予想とした。また配当予想は無配とした。当面は厳しい状況だが、後半から需要が回復に向かうことを期待したい。株価は徐々に下値を切り上げている。目先的には無配を嫌気しても、業績悪化懸念を織り込み済みで下値限定的だろう。

■21年3月期2Q累計は新型コロナ影響で赤字、通期も赤字・無配予想

 21年3月期第2四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比18.0%減の78億60百万円、営業利益が1億73百万円の赤字(前年同期は54百万円の黒字)、経常利益が1億72百万円の赤字(同51百万円の黒字)、純利益が3億35百万円の赤字(同35百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルスによる経済収縮の影響で、自動車関連、事務機関連、LED照明関連などの需要が大幅に減少した。なお中国の連結子会社(京写広州)において、中国税務当局からの指摘に基づいて、07年度から19年度までの移転価格税制に関する調査を行った結果、更生通知を受ける見込みとなったため、追加納税見込額1億70百万円を過年度法人税等として計上した。

 未定としていた通期の連結業績予想および配当予想を公表し、売上高が20年3月期比12.7%減の166億円、営業利益が2億70百万円の赤字(20年3月期は70百万円の黒字)、経常利益が2億10百万円の赤字(同98百万円の黒字)、純利益が5億60百万円の赤字(同1百万円の黒字)とした。配当は無配とした。

 新型コロナウイルスによる需要減少に加えて、ベトナム子会社の生産開始準備費用として3億円の発生も見込んでいる。当面は厳しい状況だが、後半から需要が回復に向かうことを期待したい。

■株価は下値限定的

 株価は徐々に下値を切り上げている。目先的には無配を嫌気しても、業績悪化懸念を織り込み済みで下値限定的だろう。10月30日の終値は266円、時価総額は約39億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■昔ながらの味わいを現代風にアレンジ、全国スーパーなどで展開  第一屋製パン<2215>(東証スタ…
  2.  日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)傘下の日清食品は8月18日、「カップヌードル…
  3. ■世界が注目する学問を豊富な事例とイラストで紹介  学研ホールディングス<9470>(東証プライム…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…
  2. ■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして…
  3. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…
  4. ■総裁選関連株が再び脚光、政権交代期待が市場を刺激  今週の最注目銘柄は、さいか屋<8254>(東…
  5. ■金先物関連株、最高値更新で安全資産需要が強まる  日本取引所グループ<8697>は9月24日、今…
  6. ■石破首相辞任表明後も市場は急落回避、投資家の買い意欲継続  「一寸先」は、不確実で予測が難しい。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る