ファンデリー、26年3月期中間期の各利益が計画超で黒字転換、通期も上振れ期待
- 2025/11/4 08:03
 - 決算発表記事情報
 

(決算速報)
 ファンデリー<3137>(東証グロース)は10月31日に26年3月期第2四半期累計(以下、中間期)の業績(非連結)を発表した。各利益は計画を上回り黒字転換した。MFD事業とCID事業の収益性が改善したほか、マーケティング事業が大幅伸長した。そして通期黒字転換予想を据え置いた。MFD事業はミールタイム価格改定効果、CID事業はリテール販売拡大と価格改定効果、マーケティング事業は受注拡大を見込んでいる。中間期の各利益が計画超だったことを勘案すれば、通期も利益予想の上振れ期待が高まる。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。株価(25年10月1日付で株式2分割)は反発力が鈍く上値を切り下げる形だが、調整一巡して出直りを期待したい。
■26年3月期中間期の各利益が計画超、通期予想据え置きだが上振れ期待
26年3月期中間期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比9.2%増の12億71百万円、営業利益が42百万円(前年同期は1億28百万円の損失)、経常利益が14百万円(同1億52百万円の損失)、中間純利益が13百万円(同1億53百万円の損失)だった。
増収で黒字転換した。計画(25年4月30日付の期初公表値、売上高13億62百万円、営業利益7百万円の損失、経常利益36百万円の損失、中間純利益37百万円の損失)に対して、売上高は90百万円下回ったが、営業利益は49百万円、経常利益は51百万円、中間純利益は51百万円それぞれ上振れた。MFD事業とCID事業の収益性が改善したほか、マーケティング事業が大幅伸長した。
MFD事業は売上高が3.6%増の10億03百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が26.5%増の1億57百万円だった。定期コース会員数(第2四半期は前年同期比322人減少の5729人)は減少が続いているものの、アクティブ会員数(過去1年以内に1回以上購入した会員数、第2四半期は511人増の2万5595人)が24年3月期第3四半期(2万4044人)をボトムとして回復基調であり、価格改定効果による月間ARPU(「月間売上高÷月内に1回以上購入した会員数」の3ヶ月平均、第2四半期は945円増加の1万5616円)上昇も寄与した。なお紹介ネットワーク数は1020箇所減少して1万8788箇所となった。
CID事業は売上高(セグメント間の内部売上高含む)が69.2%増の1億17百万円、利益が1億30百万円の損失(前年同期は1億99百万円の損失)だった。リテール販売拡大と生産効率向上で損益改善が進展した。第2四半期のリテール販売新規導入店舗数は154店舗(スーパーマーケット154店舗)となった。
マーケティング事業は売上高が40.6%増の2億05百万円、利益が65.5%増の1億53百万円だった。複数の業務受託案件を獲得し、大幅増収増益だった。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が6億22百万円で営業利益が4百万円、第2四半期は売上高が6億49百万円で営業利益が37百万円だった。
通期の業績(非連結)予想は据え置いて売上高が前期比21.5%増の29億92百万円、営業利益が86百万円(前期は1億33百万円の損失)、経常利益が28百万円(同1億82百万円の損失)、当期純利益が26百万円(同1億83百万円の損失)としている。
セグメント別計画は、MFD事業の売上高が10.0%増の21億67百万円でセグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が9.5%増の3億18百万円、CID事業の売上高(セグメント間の内部売上高含む)が154.2%増の3億98百万円で利益が2億85百万円の損失(25年3月期は3億89百万円の損失)、マーケティング事業の売上高が32.9%増の5億20百万円で利益が42.9%増の3億85百万円としている。
大幅増収・黒字転換予想である。MFD事業はミールタイム価格改定効果(米を使用している商品を中心に25年6月1日注文分より改定)などにより増収増益を見込む。CID事業はリテール販売拡大と価格改定効果(ECサイト向け商品は25年7月1日受注分より、小売店向け商品は25年9月1日納品分より、すべてのカテゴリを対象に平均11.3%の値上げ)により損失縮小を見込む。マーケティング事業は下期に多数の受注を見込んでいる。
中間期の各利益が計画超だったことを勘案すれば、通期も利益予想の上振れ期待が高まる。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。
■株価は調整一巡
株価(1株当たり数値は25年10月1日付の株式2分割換算後)は反発力が鈍く上値を切り下げる形だが、調整一巡して出直りを期待したい。10月31日の終値は204円、今期予想PER(会社予想のEPS2円12銭で算出)は約96倍、前期実績PBR(前期実績のBPS17円52銭で算出)は約12倍、そして時価総額は約26億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)






















