【編集長の視点】スカラは子会社TOB終了を前にV字回復業績買いが拡大して急続伸

 スカラ<4845>(東1)は、前日4日に38円高の951円と急続伸して引け、10月2日につけた年初来高値1135円を視界に捉えた。同社の子会社ソフトブレーン<4779>(東1)の保有株式を売却する株式公開買い付け(TOB)が、11月10日に終了するのを前に、その株式譲渡益により今2021年6月期純利益が、V字回復して4年ぶりに過去最高を更新することを手掛かりに超割安修正買いが増勢となった。積極的なM&Aにより地方自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)化の支援を強化していることも、地方創生関連の時流性があるとして側面支援材料視されている。

■子会社譲渡益が寄与し積極的M&Aで自治体向けDXも好展開

 スカラは、ソフトブレーンの株式を1477万株(保有比率50.23%)保有しているが、経営の相乗効果が見込めないほか、親子上場問題も解消させるため売却先を模索しており、投資ファンドのシー・ファイブ・エイト・ホールディング(東京都千代田区)が、TOBにより全株式を買い付け中である。TOB価格は871円、買い付け期間は今年9月19日から11月10日まで、譲渡価額は105億4578万円、譲渡利益は約26億円に達し今2021年6月期に計上予定である。

 一方、今2021年6月期業績は、レンジで予想され、売り上げはソフトブレーンが連結除外となるため100億円(前期比41.3%減)~130億円(同23.6%減)と大幅連続減収となる。ただ利益は株式譲渡益の寄与でV字回復、営業利益は31億円(同3.31倍)~35億円(同3.74倍)、経常利益は31億円(同3.41倍)~35億円(同3.85倍)、純利益は29億円(同9.03倍)~33億円(同10.28倍)と見込み、純利益の上限予想は2019年6月期の過去最高(29億8700万円)を更新する。

 また今年3月に地方自治体約600団体と取引実績のあるグリットグループホールディングス(東京新宿区)を子会社化し、9月25日には地方自治体向けのDX支援で高実績のあるパブリックドッツ・アンド・カンパニー(PdC、東京都渋谷区)と業務提携しており、菅内閣の地方創生政策やデジタル庁創設関連でビジネスチャンスの拡大も予想される。

■GC示現で上昇トレンド転換しPER5倍の超割安修正に再発進

 株価は、コロナ・ショック安で突っ込んだ年初来安値355円からグリットグループ子会社化で底上げし、今期業績のV字回復予想でストップ高し、さらにPdC社との業務提携でもストップ高して年初来高値1135円まで買い進まれ、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデン・クロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆した。足元では900円台を固める動きを続けているが、PERは5.04倍~5.74倍と超割安である。年初来高値1135円奪回から、昨年8月高値1196円を抜き、2018年7月高値1324円を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■「ちきゅう」を投入、令和8年1月から2月にかけて実証  内閣府戦略的イノベーション創造プログラム…
  2. ■人工知能基本計画が始動、利活用から開発への循環促進、世界最先端のAI国家を標榜  政府は12月2…
  3. ■222社分析で売上2兆円台復帰、利益は1,435億580万円へ倍増  東京商工リサーチ(TSR)…
2026年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

ピックアップ記事

  1. ■総選挙後に本番、米・卵関連株など食料品銘柄に再評価期待  消費税減税をめぐる関連株の動向が、過去…
  2. ■円安・円高が日替わり、内外市場で一波乱二波乱の可能性  内外のマーケットが激動含みである。これが…
  3. ■地方銀行:収益改善、昨年11月の業績上方修正が寄与  昨年来高値更新銘柄の1割超を占める銀行株は…
  4. ■超短期決戦の総選挙で市場動向が政治判断に影響  いよいよ衆議院議員選挙だ。みょう27日に公示され…
  5. ■AI以外に目を向けよ、割安株に潜む上昇機会  1980年代のバブル相場では、産業構造改革で「軽薄…
  6. ■利上げと解散総選挙、日本経済の分岐点迫る  今週は、運命の1月22日、23日が控えている。1月2…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る