寿スピリッツは「GoToトラベル」で21年3月期下期黒字予想

(決算速報)
 寿スピリッツ<2222>(東1)は11月4日の取引時間終了後に21年3月期最2四半期累計の連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響を強く受けて大幅減収・赤字だった。通期も大幅減収・赤字予想とした。ただし下期は「GoToトラベル」キャンペーン効果や経費削減などで黒字予想としている。収益回復基調を期待したい。株価は戻り一服の形だが、下期黒字予想を評価して出直りを期待したい。

■21年3月期通期赤字予想だが「GoToトラベル」効果で下期黒字予想

 21年3月期第2四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比64.7%減の79億04百万円、営業利益が34億20百万円の赤字(前年同期は35億18百万円の黒字)、経常利益が19億55百万円の赤字(同35億48百万円の黒字)、純利益が12億90百万円の赤字(同22億68百万円の黒字)だった。新型コロナウイルスの影響(店舗の臨時休業、外出・移動・帰省の自粛、インバウンド需要の消失)を強く受けて大幅減収・赤字だった。

 なお売上高の月別増減率(前年同月比、海外子会社除く)は4月が82.4%減、5月が79.0%減、6月が61.5%減、7月が56.7%減、8月が60.8%減、9月が48.6%減だった。9月に入って「GoToトラベル」キャンペーン効果で緩やかな回復傾向となり、減収幅が縮小している。

 通期の連結業績予想および配当予想を公表し、売上高が20年3月期比48.8%減の231億40百万円、営業利益が34億円の赤字(20年3月期は64億54百万円の黒字)、経常利益が13億70百万円の赤字(同64億75百万円の黒字)、純利益が9億円の赤字(同41億円の黒字)、配当が10円減配の30円(期末一括)とした。

 通期ベースでは赤字だが、下期は「GoToトラベル」キャンペーン効果や経費削減などで黒字予想(売上高が152億35百万円、営業利益が20百万円の黒字、経常利益が5億85百万円の黒字、純利益が3億90百万円の黒字)としている。上期をボトムとして収益回復基調を期待したい。

■株価は下期黒字予想を評価

 株価は戻り一服の形だが、下期黒字予想を評価して出直りを期待したい。11月4日の終値は5100円、時価総額は約1587億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る