朝日ラバーは新型コロナ影響で21年3月期2Q累計営業赤字、後半回復期待

(決算速報)
 朝日ラバー<5162>(JQ)は11月12日の取引時間終了後に21年3月期第2四半期累計の連結業績を発表した。新型コロナウイルス影響による車載用の需要減少などで営業赤字だった。通期(11月9日に修正)も営業赤字予想だが、車載用の需要が回復傾向としている。後半の収益回復を期待したい。株価は下値を切り上げている。通期営業赤字予想は織り込み済みであり、戻りを試す展開を期待したい。

■21年3月期2Q累計営業赤字、通期も営業赤字予想だが車載用が回復傾向

 21年3月期第2四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比23.0%減の28億49百万円で、営業利益が1億26百万円の赤字(前年同期は1億52百万円の黒字)、経常利益が75百万円の赤字(同1億58百万円の黒字)、純利益が35.4%減の54百万円だった。

 新型コロナウイルス影響による車載用の需要減少などで営業赤字だった。医療・衛生用ゴム事業は3.5%増収と堅調だったが、主力の工業用ゴム事業が28.2%減収だった。

 通期連結業績予想(11月9日に修正)は、売上高が20年3月期比15.7%減の63億12百万円、営業利益が41百万円の赤字(20年3月期は3億25百万円の黒字)、経常利益が92.2%減の27百万円、純利益が6.9%減の1億18百万円としている。

 従来予想に対して、売上高は車載用が緩やかに回復傾向として1億75百万円上方修正、営業利益は売上構成変化の影響で15百万円下方修正、経常利益は補助金収入が想定を上回るため10百万円上方修正、純利益は有価証券売却益が増加して29百万円上方修正した。通期も営業赤字予想だが、後半の収益回復を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は順調に下値を切り上げている。通期営業赤字予想は織り込み済みであり、戻りを試す展開を期待したい。11月12日の終値は722円、時価総額は約33億円である。

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