カナモトは21年10月期増収増益・増配予想

(決算速報)
 カナモト<9678>(東1)は12月4日の取引時間終了後に20年10月期決算を発表した。民間工事の遅延・中止や中古建機の運用期間延長に伴う販売減少などで大幅減益だった。21年10月期は増収増益・増配予想としている。収益回復を期待したい。株価は上値が重くボックス展開だが、増収増益・増配予想を好感する動きを期待したい。

■20年10月期は大幅減益、21年10月期増収増益・増配予想

 20年10月期の連結業績は、売上高が前年同期比0.9%減の1790億53百万円で、営業利益が20.1%減の142億50百万円、経常利益が21.9%減の142億68百万円、純利益が25.9%減の84億66百万円だった。

 公共投資(災害復旧工事、インフラ関連工事、防災関連工事など)が堅調だが、民間建設投資では新型コロナウイルスも影響して一部工事の延期・中止が発生し、建機レンタル需要の本格回復に至らない状況だった。またレンタルビジネス収益性向上に向けた中古建機の運用期間延長に伴う販売減少、災害復旧向けに設備投資を追加したことに伴う減価償却費の増加などで大幅減益だった。

 21年10月期連結業績予想は、売上高が20年10月期比6.3%増の1903億円、営業利益が5.3%増の150億円、経常利益が6.5%増の152億円、純利益が6.3%増の90億円としている。配当予想は5円増配の70円(第2四半期末25円、期末45円)とした。

 中長期的な需要見通しを見極めて資産の最適保有と機種構成を確保し、変化に対応したイノベーション、業務効率化や生産性向上などで収益力強化を図るとしている。公共投資(災害復旧工事、インフラ関連工事、防災関連工事など)が堅調であり、収益回復を期待したい。

■株価は増収増益・増配予想を好感する動き期待

 株価は上値が重くボックス展開だが、増収増益・増配予想を好感する動きを期待したい。12月4日の終値は2172円、時価総額は約841億円である。

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