自律制御システム研究所は急伸、ドローンで中期成長期待

株式市場 銘柄

 自律制御システム研究所<6232>(東マ)は商業用ドローンの製造販売、および自律制御技術を活用したインダストリアル向け無人化・IoT化に係るソリューションを提供している。12月24日に国産ハイブリッドドローンの社会実装に向けて開発・製造委託契約締結を発表した。これを好感して株価は急伸している。上値を試す展開を期待したい。

■ドローンおよび自律制御技術を活用したソリューションを展開

 商業用ドローンの製造販売、およびドローンの自律制御技術を活用したインダストリアル向け無人化・IoT化に係るソリューションサービスを提供している。GPSに依存せず、画像処理を活用した自律制御技術を強みとしている。

 中期経営方針では、21年3月期~22年3月期は量産体制構築・成長に向けた積極投資を行い、23年3月期に売上高55億円、営業利益7.5億円を目指すとしている。

 20年6月にはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)による「安全安心なドローン基盤技術開発」事業への採択が決定した。今後の政府調達を見据えて、セキュリティを担保したドローン機体の開発に着手している。12月24日には、物流・インフラ点検等の国産ハイブリッドドローンの社会実装に向けて、エアロジーラボとの開発・製造委託契約締結を発表した。

■21年3月期は新型コロナ影響だが中期成長期待

 21年3月期の非連結業績予想はレンジ予想として、売上高が14億円~17億円(20年3月期比9.5%増~32.9%増)、営業利益が2億50百万円の赤字~0百万円(20年3月期は15百万円の黒字)、経常利益が2億円の赤字~50百万円の黒字(同2億31百万円の黒字)、純利益が2億30百万円の赤字~50百万円の黒字(同2億39百万円の黒字)としている。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比61.4%減の78百万円、営業利益が4億17百万円の赤字(前年同期は2億99百万円の赤字)だった。新型コロナウイルスの影響で案件の延期が発生し、先行投資として研究開発活動を加速させたため赤字拡大した。

 通期は案件獲得遅れの可能性があるため売上、利益ともレンジ予想としている。また先行投資を継続するため営業赤字見込みとしている。21年3月期は新型コロナウイルスの影響が意識されるが、中期成長を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は12月24日のリリースを好感して急伸している。上値を試す展開を期待したい。12月25日の終値は3345円、時価総額は約364億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る