【どう見るこの相場】NYダウの急反落

どう見るこの相場

【自民・公明の大勝利予想報道でNYダウの支援役割は終わったとの見方も】

■円安関連から内需関連に物色は変化の可能性

<Q>NYダウが急反落したが、理由は何か。

<A>特に、決め手となる材料が出たわけではなさそうだ。欧州経済の先行き不安、日本GDP下方修正、原油急落、黒人デモなどが言われているようだが、急に浮上した材料ではない。このところの急伸で利益確定売りが先行したようだ。

<Q>政治的観点で見た場合、選挙控えの日本株に対しフォローの必要性がなくなったという、意味合いはないか。

<A>こればかりは憶測するしかない。確かに、解散のときアメリカは安倍政権に勝って欲しいため投票日まではNYダウ高で支援するといった話はマーケットで流れていた。想像するならば日経平均が目標だったリーマンショック前水準の1万8000円を回復し、さらに、足元での選挙予想記事では自民・公明の大差勝利が報道されていることなどからNYダウの役目は一応、終わったということになるのかもしれない。とくに、8日(月)の終値では日経平均がNYダウを遂に上回った。

<Q>NYダウはこのまま下がるのか。

<A>前週末発表の11月の雇用統計が予想以上に好調だったことから金利引上げが早まりそうだという観測が強まれば、少なくともこれまでのような急ピッチの上昇にはならないだろう。クリスマス商戦の行方などを睨みながらの展開が予想され高値圏モミ合いが予想される。

<Q>日本株の行方は。

<A>1万8000円乗せで目先的な達成感は漂っている。選挙まで今日を入れて4営業日となっていることで、大勝とは言われているものの、フタを開けるまではやはり心配だから様子を見ようという空気は強まるだろうから日経平均も小幅の調整は予想される。

<Q>選挙後、物色の流れは変わるだろうか。

<A>円相場が円安一服となるようならこれまでの円安関連一辺倒から内需関連に物色のホコ先が向う可能性はある。仮に、政権が勝利すれば、公約の、「国内隅々までアベノミクス実感を」という観点からも成長戦略関連の内需関連に陽が当たることは十分に予想される。

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