マーチャント・バンカーズがブロックチェーンベースの医療エコシステムの実証実験、販売などでインド企業の日本法人と業務提携

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■「ヘルスノード」、米国などで行うサービスを日本でも展開

マーチャント・バンカーズ<3121>(東2)は1月12日、インドに本拠を置くAKT Health Analytics(以下「AKTインド」)の開発したブロックチェーンにより個人情報保護・改ざん防止と情報の共有を両立した医療エコシステム「ヘルスノード」について、AKTインドの在日関係会社AKT Health(以下「AKT日本」)との業務提携、および日本市場向けの開発、カスタマイズ、医療機関向けの販売などを行うことを発表した。

■遠隔診療、電子カルテ、処方箋、決済などの総合システム

 「ヘルスノード」は、医療エコシステム:病院の予約、遠隔診療、電子カルテ、処方箋、決済、製薬・流通・販売トレーサビリティ、治療の最適化、研究論文の共有化等を管理統合するブロックチェーンベースの統合システム。ブロックチェーン技術を採用しているため、導入する医療機関にとっても、個人情報保護・改ざん防止と情報の共有だけでなく、サーバーなどのコストを削減することもできる。

 「ヘルスノード」を中核事業として、AKTインドが米国やインドで提供してきたサービスを日本市場でも展開する。

■開発元のAKTインドはITによる臨床分析など展開

 AKTインドは、インドのハイデラバードに本拠を置き、ITを活用した臨床分析やマーケティングなどに関して、インドや米国の製薬会社や病院に専門的アドバイザリー業務を提供するとともに、ブロックチェーンベースの医療エコシステム「ヘルスノード」を開発した。AKT日本では、AKTインドがインドや米国で提供してきたサービスを日本で展開するもので、と業務提携し、「ヘルスノード」の、日本市場向けの開発並びにカスタマイズ、実証実験並びに医療機関向けの販売を行う。

 日本における電子カルテの普及状況は、厚生労働省「医療施設調査」によれば、2017年現在、500床以上の病院では86.1%に達しているものの、100床未満の病院においては、導入コストの高さがネックとなり、29.8%にとどまっている。

 また、情報保護や改ざん防止の観点から、電子カルテに、ブロックチェーン技術を採用するメリットが指摘されているが、開発コストの問題などから、日本においては、まだ、普及していない。このような日本市場において、医療機関に、実用面並びにコスト面でのメリットをアピールし、「ヘルスノード」の普及をはかっていく。

 今後、クリニック等で実証実験を行い、その結果を活かし、日本の環境で使いやすいように改善し、作り込んだうえで、マーチャント・バンカーズとAKT日本で、協働して、日本の医療機関への販売を行う。3~6ヵ月程度の期間で、日本向けの開発並びにカスタマイズを完了し、医療機関向けの販売を行う予定とした。(HC)

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