エイトレッドは21年3月期3Q累計大幅増収増益と順調、通期上振れ余地

(決算速報)
 エイトレッド<3969>(東1)は1月21日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計業績を発表した。クラウドサービスが牽引して大幅増収増益だった。通期予想を据え置いたが上振れ余地がありそうだ。テレワークやDXの流れも背景として収益拡大基調だろう。株価は上場来高値圏から反落してモミ合う形だが、好業績を評価する動きが優勢になりそうだ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■21年3月期3Q累計大幅増収増益、通期予想据え置きだが上振れ余地

 21年3月期第3四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比13.7%増の13億30百万円となり、営業利益が25.3%増の5億01百万円、経常利益が26.7%増の5億08百万円、純利益が21.6%増の3億37百万円だった。

 クラウドサービスのX-point Cloudが31.5%増収と大幅伸長して全体を牽引した。パッケージソフトも6.6%増収と順調(X-pointがクラウドサービスへの移行で6.4%減収だが、大手・中堅企業向けAgileWorksが14.8%増収と伸長)だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高3億98百万円で営業利益1億33百万円、第2四半期は売上高4億76百万円で営業利益1億97百万円、第3四半期は売上高4億56百万円で営業利益1億71百万円だった。第3四半期は第2四半期に対してやや減速の形となったが概ね順調と言えるだろう。

 通期予想は据え置いて売上高が20年3月期比10.3%増の17億90百万円、営業利益が10.5%増の6億50百万円、経常利益が10.5%増の6億50百万円、純利益が5.7%増の4億36百万円としている。配当予想は4円増配の20円(第2四半期末10円、期末10円)である。

 通期もX-pointはクラウドサービスへの移行で減収だが、AgileWorksとX-point Cloudの伸長が牽引する見込みだ。第3四半期累計の進捗率は売上高74.3%、営業利益77.1%と順調である。上振れ余地がありそうだ。テレワークやDXの流れも背景として収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は10月の上場来高値圏から反落してモミ合う形だが、好業績を評価する動きが優勢になりそうだ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。1月21日の終値は2670円、今期予想PER(会社予想のEPS58円35銭で算出)は約46倍、時価総額は約199億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る