識学は急伸して上場来高値に接近、21年2月期は戦略投資で減益予想だが中期成長期待

株式市場 銘柄

 識学<7049>(東マ)は独自組織運営理論「識学」による組織コンサルティング事業を主力としている。戦略的投資を継続しているため21年2月期減益予想としているが、大幅増収基調に変化はない。中期成長を期待したい。株価は急伸して19年5月の上場来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■独自組織運営理論「識学」による組織コンサルティング事業

 独自組織運営理論「識学」による組織コンサルティング事業(マネジメントコンサルティングサービス、プラットフォームサービス)を主力として、プロバスケットボールチーム「福島ファイヤーボンズ」運営等のスポーツエンタテインメント事業、システムの受託開発事業も展開している。

 「識学」とは、誤解や錯覚を排除し、認識共通化や言動改善を通じて、人々の生産性向上を実現するメソッドとしている。21年2月期第3四半期時点のプラットフォームサービス合計契約社数は20年2月期末比391社増加の905社(識学クラウド契約社数269社、識学会員数552社、識学基本サービス契約社数84社)となった。

■21年2月期は戦略投資で減益予想だが中期成長期待

 21年2月期連結業績予想は売上高が20年2月期比45.3%増の25億円、EBITDAが44.1%減の1億80百万円、営業利益が59.4%減の1億15百万円、経常利益が60.4%減の1億11百万円、純利益が47百万円の赤字(20年2月期は1億78百万円の黒字)としている。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比35.4%増の16億96百万円、EBITDAが67.0%減の81百万円、営業利益が83.3%減の36百万円だった。戦略的投資(講師採用・教育、広告宣伝、プロバスケットボールチーム運営費など)を継続しているため大幅減益だが、組織コンサルティング事業における契約企業数の増加で大幅増収だった。

 戦略的に先行投資を継続しているため通期も減益予想としているが、大幅増収基調に変化はない。中期成長を期待したい。

■株価は急伸して上場来高値に接近

 株価は急伸して19年5月の上場来高値に接近している。目先的にはやや過熱感だが自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。1月28日の終値は2187円、時価総額は約165億円である。

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