エイジアは21年3月期3Q累計EBITDA横ばい、通期EBITDAを小幅上方修正

(決算速報)
 エイジア<2352>(東1)は1月29日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計の連結業績を発表した。第3四半期からCONNECTY HOLDINGを新規連結して大幅増収、EBITDA横ばい、営業・経常・最終減益だった。通期予想はクラウドサービスの伸長などで売上高とEBITDAを小幅上方修正した。増収・EBITDA増益予想である。従来予想を未定としていた営業利益以下は、償却費発生などで減益予想とした。株価は10月の上場来高値圏から反落して上値を切り下げたが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■21年3月期EBITDAを小幅上方修正、増収・EBITDA増益予想

 21年3月期第3四半期累計の連結業績(第3四半期からCONNECTY HOLDINGを新規連結)は、売上高が前年同期比19.7%増の16億39百万円、EBITDAが0.9%増の3億60百万円、営業利益が18.5%減の2億62百万円、経常利益が17.2%減の2億74百万円、純利益が25.4%減の1億67百万円だった。

 前年比では新規連結も寄与して大幅増収だが、人件費や仕入・外注費の増加でEBITDAは横ばい(M&A費用調整後では5.1%増益)だった。クラウドサービスはアカウント数、顧客単価、解約率とも順調に推移し、月額費用売上が17.8%増収と伸長した。

 なおセグメント別には、アプリケーション事業(e-CRMシステムのWEBCASシリーズ)が16.0%増収、コンサルティング事業が37.7%増収、オーダーメイド開発事業がリソースのシフトで52.3%減収、EC事業が29.2%増収だった。

 通期の連結業績予想は、売上高とEBITDAを小幅上方修正して、売上高が20年3月期比25.9%増の23億60百万円、EBITDAが7.8%増の5億50百万円とした。また従来予想を未定としていた営業利益以下は、ストックオプション償却費の発生、ソフトウェア資産の減価償却費の増加、のれん償却費の発生により、営業利益は13.4%減の4億円、経常利益は12.8%減の4億10百万円、純利益は25.0%減の2億40百万円とした。

 クラウドサービスが伸長し、新規連結も寄与して増収・EBITDA増益予想である。収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は急伸した10月の上場来高値圏から反落して上値を切り下げたが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。1月29日の終値は1803円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円54銭で算出)は約30倍、時価総額は約85億円である。

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