イワキの岩城製薬が新型コロナウイルス治療薬の研究開発に向け共同研究契約を締結

8095 イワキ<8095>(東1)

■株価は取引開始後に654円(19円高)まで上げ好反応

 イワキ<8095>(東1)は4月8日の取引修了後、連結子会社の岩城製薬株式会社(以下、「岩城製薬」)が新型コロナウイルス『COVID-19』治療薬の探索研究を目的としてインタープロテイン株式会社(大阪府)と共同研究契約を締結したと発表した。

 9日の株価は、取引開始後に654円(19円高)まで上げて好反応となっている。

 岩城製薬の優れた化合物合成技術とインタープロテインのAI-guided INTENDD(人工知能を用いた化合物の活性予測システム)を融合することによって、高活性かつ経口投与可能な3CLpro(main protease)阻害化合物を効率よく選定し、COVID-19患者の治療への貢献を目指す。

 今後、ドラッグリパーパシングと創薬探索研究のアプローチを組み合わせ、合成難度の高い低分子化合物の短期間での最適化に取り組む計画とした。

■FDA(米食品医薬品局)の査察をクリアした設備を基にグローバルな原薬メーカーに

 インタープロテインは、二つの基盤技術「INTerprotein’s Engine for New Drug Design(INTENDD)/AI-guided INTENDD」および「helix-loop-helix peptide(HLHP;新規の基本構造を有する治療用ペプチド)」を用いて、蛋白質間相互作用(PPI)やユビキチン-プロテアソーム系などのチャレンジングな創薬標的に対する創薬研究を行っている。これらの技術を活用することにより、インタープロテインは、広範囲の創薬標的に対する低分子またはペプチド阻害薬の同定を進めている。

 イワキグループである岩城製薬のファインケミカル事業は、長年にわたり蓄積された多彩かつ高度な合成技術をもとに原薬および化成品(ファインケミカル製品)の製造・販売を行っている。

 高度な技術と品質に高い評価と信頼を得ており、国内外の大手製薬メーカーのアウトソーシングに対応した受託製造も多く行っている。今後もさらにその技術力と信頼を高め、FDA(米食品医薬品局)の査察をクリアした設備を基にグローバルな原薬メーカーを目指していく。

 なお、岩城製薬のファインケミカル事業は、2021年6月1日のイワキグループの持株会社化により、CMC研究開発を行うスペラファーマ社の子会社であるスペラネクサスへ承継され、ファインケミカル事業として医薬品原薬のCMC研究開発から製造・販売まで一貫した体制を構築する予定とした。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る