トーソーの前3月期は営業利益22%増加、非住宅分野や海外、新規領域など寄与

(決算速報)
■従来予想を営業利益は57%上回り、純利益は60%近く上回る

 トーソー<5956>(東2)の2021年3月期・連結決算は、新設住宅着工戸数、非住宅向けの建築着工床面積ともに減少傾向が続くなど、厳しい状況が続き、売上高は前期比5.6%減の214.21億円となった。

 しかし、収益面では、引き続き主力の住宅分野の深耕とあわせて、非住宅分野や海外事業、新規領域への営業活動を展開し、成長戦略を推進した結果、営業利益は10.97億円(前期比21.9%の増加)となり、経常利益は11.40億円(同29.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7.50億円(同28.8%増)となった。

 営業利益は昨年5月に開示した予想を56.7%上回り、純利益も同じく59.6%上回る大幅な上振れ決算となった。

■中期では保有技術を活用した新規用途開発、介護関連用品など拡大

 主力の室内装飾関連事業の売上高は211.09億円(同5.5%減)だったが、販売促進費の抑制や原価低減活動、生産性向上の推進に努めた結果、セグメント利益は10.89億円(同22.3%増)となった。

 今期・22年3月期は、経営ビジョン「Vision2025」の実現に向け、引き続き新製品開発力や市場への対応力の強化に取り組む。連結業績予想は、期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用し、売上高は217.0億円、営業利益は7.2億円、親会社株主に帰属する当期純利益は4.7億円。

 中長期的には、住宅分野の深耕とあわせて宿泊施設など非住宅領域の取り込みを進め、アジアを中心とした海外販売の強化も進める。また、グループの保有技術を活用した用途開発、介護関連用品などの新規分野でのビジネス領域拡大などに取り組む。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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