【話題株】ロート製薬は「ボラギノール」の天藤製薬グループ化など買い材料視され大きく出直る

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■持分67%強を取得と発表し期待集まる

 ロート製薬株式会社<4527>(東1)は6月9日、2963円(153円高)まで上げたあとも100円高前後で推移し、下値圏から大きく出直っている。「ボラギノール」で知られる天藤製薬(アマトウセイヤク、大阪市生野区)の持分を67%取得するとの発表に期待が集まった。

 6月8日の夕刻、「ボラギノール」で知られる天藤製薬株式会社(アマトウセイヤク、大阪市生野区)の2/3超の持分取得に関する株式譲渡契約を同日付けで結んだと発表した。

 持株異動後の所有株式数は860,000株(議決権所有割合67.19%)になる。OTC領域(一般用医薬品)における事業拡大を目的とし、今後、手続きを進めて、本年8月31日までの譲渡完了を目指す。

 天藤製薬は、江戸時代後期に創業され、1921年(大正10年)に設立された天藤薬化学研究所を原点とし、同年発売の日本の痔疾用新薬の先駆けである『ボラギノール』を基本に、1950年(昭和25年)の天藤製薬株式会社への改組を経て、本年まで同製品の製造販売を100年間続けてきた会社。医療用医薬品・OTC医薬品の痔疾用剤カテゴリーでそれぞれ、カテゴリーを先端でリードするポジションと高いシェアを有している。

 OTC医薬品では、商品とあわせてヘルスリテラシーを高めるための情報発信を重要視し、国内市場におけるブランド力やお客様の支持力は高く、また医療用医薬品では、医師の信頼も厚く、長期的に安定した事業を展開している。

 ロート製薬の杉本雅史社長は、「長い伝統を持ち、顧客からの確かな信用に支えられた天藤製薬の痔疾用剤事業を引き継ぐことに大きな社会的意義を感じています。ロート製薬は、2030 年のビジョンのひとつとしてOTC医薬品のリーディングカンパニーになることを目指しており、天藤製薬製品はその実現の大きな一歩となるだけでなく、弊社の海外ネットワークを通じて、子会社の販売網やマーケティングノウハウを活用し、大きく成長させることで、更に事業拡大を図り、将来的には世界中のお客様にお届けし喜んでいただけるものと考えています」とコメントした。

 また、天藤製薬の大槻良三社長は、「国内・海外・再生医療を含めたチャレンジ精神高い企業グループに育まれ、『ボラギノール』が更に患者さんに喜ばれるブランドに息吹を上げることに期待しています。人々の更なるWell-beingにつながり、健康で幸せな生活の実現にお役に立ちたいと思っています」とコメントした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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