三菱重工グループの三菱重工工作機械は金属3Dプリンターの造形サービスを拡大

■BJT方式の新規採用で多様な造形物への対応を可能に

 三菱重工<7011>(東1)グループの三菱重工工作機械は、レーザー金属積層造形技術を用いた”金属3D(三次元)プリンター”の試作や受託生産などといった造形サービスを7月15日から拡大する。

 従来の大型造形物向けデポジション(DED)方式の金属3Dプリンターに加え、新たに小型造形物向けバインダージェット(BJT)方式の金属3Dプリンターをサービスラインアップに追加することで、1mmサイズの小型部品から1mを超える超大型部品まで幅広い造形物の製作に対応する。

 三菱重工工作機械が新たに導入するのは、デジタルメタル社製の金属3Dプリンター「DMP2500」。同装置が採用するBJT方式は非常に精緻な造形が可能である上、量産志向が高いという特長を持っている。これまで、独自のDED方式を採用した“LAMDAシリーズ”による造形サービスを提供してきたが、特長が異なる方式の装置を導入することで幅広い造形ニーズに応え、造形物に応じた最適な製造法と装置の提案・提供が可能となる。

 また、デジタルメタル社との間では、DMP2500をはじめとした同社製金属3Dプリンターの国内販売契約を2020年7月に締結している。DED方式金属3Dプリンターに加えてBJT方式金属3Dプリンターも三菱重工工作機械の販売ラインアップに追加することで、同装置導入後のアフターサービスにも幅広く対応していく。

 金属3Dプリンターは製造プロセスを革新すると注目される一方で、製造物の製作難易度が高いことや品質保証などが課題になっている。今回のサービス拡大を機に、装置の販売ならびにノウハウ提供など積層造形に関するソリューション提案に注力し、製造現場へのいち早い適用を推し進めていく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■歯周病の進行抑制に向け、老廃物除去と免疫調整の2軸で研究  ライオン<4912>(東証プライム)…
  2. ■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す  大日本印刷<7912>(東証プ…
  3. ■胃がん・大腸がん対策で「Train the Trainerプログラム」を展開  オリンパス<77…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  2. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  3. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  4. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…
  5. ■価格改定効果に加え9月以降の値上げで業績上乗せが期待される銘柄  今週の当コラムは、9月に価格改…
  6. ■9月1日に値上げラッシュの食品株は日銀バトルで小緩んでも株高持続性  まさに「パウエル・プット」…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る