2025年全上場企業「株主優待」導入・廃止動向調査の結果、上場継続企業では導入が約6割
- 2026/2/25 18:41
- その他・経済

■資本効率改革下で優待拡大、個人株主取り込み加速
東京商工リサーチは2月25日、2025年全上場企業「株主優待」導入・廃止動向調査の結果を発表した。2025年に株主優待の導入(再導入を含む)を開示した上場企業は175社、廃止は68社だった。廃止のうち38社はTOBやMBOなどによる上場廃止に伴うもので、廃止全体の55.8%を占めた。上場継続企業に限れば導入175社、廃止30社で、導入が約6割に達した。
■TOB・MBO伴う廃止が55.8%、上場継続企業では導入が優勢
背景には、東証による市場改革と資本効率重視の要請がある。2023年3月、東証はプライム市場など約3,300社に「資本コストや株価を意識した経営」の実現を求めた。PBR1倍割れ企業へのアクティビストの関与も目立つなか、個人投資家を安定株主として取り込む手段として優待を活用する動きが広がる。持ち合い解消の進展も、個人株主獲得を後押しする要因となっている。
■商品券類が90社で最多、スタンダード・グロース各63社、プライムが46社
優待内容は「商品券類」が90社(構成比51.4%)で最多。電子マネーやスマホ決済に充当可能なデジタルギフトも増加した。「自社商品・サービスなど」は52社、「プレミアム優待俱楽部」は15社、「暗号資産」は9社だった。市場別ではスタンダード、グロースが各63社、プライムが46社。業種別ではサービス業50社、情報通信業45社、製造業34社が多かった。
■優待巡るガバナンス問題とIR活用の広がり
一方で、優待の導入や廃止を巡りガバナンス問題に発展する事例もある。REVOLUTIONでは高額優待の実施前廃止を巡り第三者委員会が設置された。くら寿司では廃止後の再導入が物議を醸した。株主優待は単なる贈呈品にとどまらず、株主データ活用によるIR強化や地域活性化にも資する側面を持つ。東証改革が続くなか、個人投資家獲得と企業価値向上を意識した活用が今後も広がる可能性が高い。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)























