アルコニックスは22年3月期配当予想を上方修正

(配当予想修正速報)
 アルコニックス<3036>(東1)は9月28日の取引時間終了後に22年3月期配当予想の上方修正を発表した。業績は好調だ。需要が回復基調であり、22年3月期連結業績予想は再上振れの可能性が高いだろう。収益拡大基調を期待したい。株価は3月の年初来高値に接近する場面があった。配当予想の上方修正を好感して上値を試す展開を期待したい。

■22年3月期配当予想を上方修正、通期業績予想は再上振れの可能性

 22年3月期の配当予想を上方修正した。従来予想は21年3月期と同額の42円(第2四半期末21円、期末21円)だったが、年間ベースで6円上方修正(第2四半期末3円、期末3円それぞれ上方修正)して、21年3月期比では6円増配の48円(第2四半期末24円、期末24円)とした。当期の業績等を総合的に勘案した。

 なお業績に関しては8月6日に第2四半期累計および通期の連結業績予想を上方修正し、第2四半期累計の売上高が680億円、営業利益が50億円、経常利益が54億円、親会社株主帰属四半期純利益が37億円、通期の売上高が1280億円、営業利益が85億円、経常利益が88億円、親会社株主帰属当期純利益が60億円としている。

 収益認識に関する企業会計基準第29号適用のため前期比増減率非記載(利益に影響なし)だが、通期は新基準への組み替え後の21年3月期実績との比較で売上高が21.1%増収、営業利益が51.2%増益、経常利益が53.9%増益、親会社株主帰属当期純利益が2.1倍増益となる。

 修正後の通期のセグメント別利益(経常利益)の計画は、商社流通が2.3倍増益(電子機能材が64.8%増益、アルミ銅が4.3倍増益)、製造が5.9%増益(装置材料が3.0倍増益、金属加工が14.5%減益)としている。

 修正後の通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が28.9%、営業利益が35.8%、経常利益が39.6%、当期純利益が40.6%と高水準だった。新型コロナ感染症再拡大や半導体供給不足の影響など、不透明感を考慮して下期を保守的に想定しているが、再上振れの可能性が高いだろう。収益拡大基調を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は水準を切り上げて3月の年初来高値に接近する場面があった。配当予想の上方修正を好感して上値を試す展開を期待したい。9月28日の終値は1683円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS239円66銭で算出)は約7倍、今期予想配当利回り(会社予想の48円で算出)は約2.9%、時価総額は約437億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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