日本企業の中東事業13カ国展開を調査、1515社の事業活動が判明

■米・イスラエルのイラン攻撃と報復で退避進む、ホルムズ海峡の封鎖状態が国内にも波及懸念

 帝国データバンクは3月13日、日本企業の「中東地域13カ国」進出・輸出入動向調査(2026年)を公表した。2026年1月時点で、パレスチナを除く中東13カ国に進出、または輸出入事業を展開する日本企業は少なくとも1515社判明した。内訳は、現地法人や駐在所などを通じて現地に進出する企業が469社、輸出入などの貿易を行う企業が1137社で、いずれも重複を含む集計である。

■国別ではUAEが最多、イスラエルとサウジが続く

 相手国別では、最も多く事業を展開していたのはアラブ首長国連邦(UAE)の709社で、中東全体の約半数を占めた。次いでイスラエルが473社、サウジアラビアが268社だった。UAEではドバイを中心に販売拠点のほか、石油・天然ガス資源開発関連や中古車輸出入が多く、イスラエルでは先端半導体などのR&D拠点、スタートアップへの出資、現地子会社や生産拠点が目立った。サウジアラビアでは大手商社や金融機関に加え、石油関連や風力発電などエネルギー産業関連の進出が多かった。上位3カ国以外では、軍事衝突が発生しているイランでも126社の活動が判明し、中東で4番目の多さとなった。

■業種は卸売業中心、本社所在地は3都府県に集中

 業種別では卸売業が883社で全体の6割弱を占めた。内訳では機械器具卸売が250社、自動車・付属品卸売が227社、その他卸売が153社だった。製造業は291社で約2割を占め、一般機械器具製造が87社、電気機械器具製造が54社と多かった。サービス業は127社で、広告・調査・情報サービスが76社、専門サービスが31社だった。本社所在地別では東京都が646社で最多となり、大阪府227社、愛知県129社が続いた。3都府県で全体の6割超を占め、中東関連事業を行う企業は全国43都道府県で確認された。

■中東情勢悪化で退避や物流停滞、国内波及も懸念

 調査では、中東情勢の緊迫化が日本企業のビジネスに長期的な影響を及ぼす可能性も指摘した。2月28日の米・イスラエルによるイラン攻撃と、それに対抗するイランの報復により、弾道ミサイルやドローンによる攻撃はUAE、サウジアラビア、カタールなど広範囲に拡大した。イランや近隣地域に拠点を持つ日本企業では、駐在員や家族の安全確保に向けた国外退避が進み、現地プロジェクトの停止や遅延、延期が避けられない情勢となっている。さらに、ホルムズ海峡が事実上の封鎖状態となるなか、湾岸諸国と日本を結ぶ物流も難しくなっており、事態が長期化すれば国内の商業活動への影響拡大も懸念される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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