マルマエは21年8月期大幅増収増益、22年8月期も大幅増収増益で過去最高予想

(決算速報)
マルマエ<6264>(東1)は10月8日の取引時間終了後に21年8月期業績(非連結)を発表した。半導体分野の好調が牽引して大幅増収増益だった。22年8月期は収益認識基準適用で前期比増減率を非記載だが、引き続き需要が高水準に推移して、実質大幅増収増益で過去最高更新予想としている。収益拡大基調だろう。株価は戻り高値圏から反落して上値を切り下げる形となったが、利益確定売りが一巡し、好業績を評価して出直りを期待したい。

■21年8月期大幅増収増益、22年8月期も大幅増収増益予想

21年8月期の業績(非連結)は、売上高が20年8月期比22.4%増の53億69百万円、営業利益が34.7%増の12億07百万円、経常利益が43.9%増の12億円、当期純利益が30.7%増の9億02百万円だった。配当は7円増配の24円(第2四半期末10円、期末14円)である。

半導体分野が牽引して大幅増収増益だった。売上高は半導体分野が31.8%増の42億21百万円、FPD分野が21.5%減の8億38百万円、その他分野が693.3%増の1億68百万円だった。利益面は外注費、労務費、減価償却費などの増加を増収効果で吸収した。なお受注高は43.6%増の62億41百万円(半導体分野が43.1%増の48億50百万円、FPD分野が24.3%増の11億60百万円、その他分野が923.4%増の2億29百万円)だった。

四半期別に見ると、第1四半期は売上高が11億円で営業利益が2億円、第2四半期は売上高が11億99百万円で営業利益が2億24百万円、第3四半期は売上高が13億16百万円で営業利益が3億52百万円、第4四半期は売上高17億54百万円で営業利益4億31百万円だった。

22年8月期の業績(非連結)予想は売上高が72億円、営業利益が18億円、経常利益が17億80百万円、当期純利益が12億45百万円としている。収益認識に関する企業会計基準第29号を適用するため前期比増減率を非記載だが、収益認識基準適用前の21年8月期実績との単純比較で見ると売上高は34.1%増収、営業利益は49.1%増益、経常利益は48.3%増益、当期純利益は38.0%増益となる。配当予想は21年8月期比12円増配の36円(第2四半期末18円、期末18円)としている。

引き続き需要が高水準に推移して、実質大幅増収増益で過去最高更新予想としている。売上高の計画は、半導体分野が40.0%増の59億08百万円、FPD分野が27.7%増の10億70百万円、その他分野が32.1%増の2億22百万円としている。

市場シェア拡大に向けて設備投資や採用投資(採用増に加えて労働分配率も向上方針)を積極的に実行するため、中期経営計画の22年8月期営業利益目標値20億円に対して若干未達の予想としているが、保守的な印象が強く上振れの可能性がありそうだ。収益拡大基調だろう。

■株価は利益確定売り一巡

株価は戻り高値圏から反落して上値を切り下げる形となったが、利益確定売りが一巡し、好業績を評価して出直りを期待したい。10月8日の終値は1893円、今期予想PER(会社予想EPS97円30銭で算出)は約19倍、時価総額は約247億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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