ファーストコーポレーションは上値試す、22年5月期1Q大幅増収増益で通期上振れの可能性

(決算速報)
ファーストコーポレーション<1430>(東1)は、10月8日の取引時間中に22年5月期第1四半期業績(非連結)を発表した。不動産売上を計上して大幅増収増益だった。通期も増収増益予想としている。さらに上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は第1四半期業績も好感する形で4月の年初来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■22年5月期1Q大幅増収増益で通期上振れの可能性

22年5月期第1四半期の業績(非連結)は売上高が前年同期比2.7倍の100億68百万円で、営業利益が5.5倍の6億21百万円、経常利益が6.3倍の6億20百万円、四半期純利益が6.6倍の4億35百万円だった。

不動産売上67億93百万円を計上(前年同期は3億10百万円)して大幅増収増益だった。完成工事高は30億82百万円で前年同期比4.8%減少したが、概ね順調な進捗だった。なお受注高は3件・51億70百万円で通期計画(7件・220億円)に対する進捗率は23.5%だった。

通期予想は据え置いて、売上高が21年5月期比26.7%増の265億円、営業利益が3.2%増の17億20百万円、経常利益が5.7%増の17億円、当期純利益が5.0%増の11億82百万円としている。配当予想は30円(期末一括)としている。前期比8円減配だが、普通配当ベースでは2円増配となる。

売上高の計画は、完成工事高が4.1%増の155億71百万円、不動産売上高が2.0倍の100億58百万円、共同事業収入が50.2%減の3億43百万円、その他が64.2%増の5億27百万円としている。完成工事高は前期の好調な受注を背景として堅調に推移する見込みだ。利益面では造注案件の増加で完成工事総利益率の上昇も見込んでいる。

不動産売上については手持ち不動産売却で通期計画達成の見込みとしている。10月8日には販売用不動産の売却(分譲用マンションの共同事業に供する予定、引渡日21年12月22日予定)を発表した。

第1四半期が順調であり、通期も増収増益予想としている。さらに上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

株価は第1四半期業績も好感する形で4月の年初来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。10月8日の終値は810円、今期予想PER(会社予想のEPS98円01銭で算出)は約8倍、時価総額は約108億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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