三菱商事と近畿車両はエジプトでカイロ地下鉄4号線第一期向け車両納入案件を契約締結

■カイロ地下鉄4号線第一期向け鉄道車両184両納入を受注

 三菱商事<8058>(東1)と近畿車輛<7122>(東1)は11月9日、三菱商事を主契約者とし、エジプト運輸省のトンネル公団(National Authority For Tunnels・NAT)から、カイロ地下鉄4号線第一期向け鉄道車両184両納入を受注し、約400億円で契約を締結したと発表。

 今回の受注スキームは、三菱商事がプロジェクト全体の取りまとめを行い、近畿車輌は車両供給を担当する。

 同プロジェクトには国際協力機構(JICA)による円借款が供与され、日本の鉄道技術の活用が期待されている。三菱商事は2020年11月に同路線向けに約900億円で鉄道システムの契約を締結しており、鉄道システムプロジェクト同様に本プロジェクトにおいても本邦技術活用条件(STEP:Special Terms for Economic Partnership)が適用される円借款事業となる。同プロジェクトで供給する車両は近畿車輌が主に日本製の機器類を採用して製造するもので、2025年から2028年にかけて順次納入を予定している。

 カイロ地下鉄4号線第一期はカイロ中心部から大カイロ都市圏の南西部に位置するピラミッドを結ぶ新路線。首都カイロでは、都市化の進展による急激な人口増加や自動車台数の増加に伴い、公共交通機関の整備が急務となっている。同プロジェクトは大カイロ都市圏の交通渋滞緩和に大きく貢献することが期待され、また同路線はカイロ中心部とピラミッドや現在建設中の大エジプト博物館を繋ぐことから、観光大国エジプトにおいて観光路線としても大きく注目されている。

 三菱商事と近畿車輌は、エジプトにおいて過去50年以上に亘り約1600両の鉄道車両の納入実績がある。引き続き、エジプトの鉄道インフラプロジェクトへの積極的な参画を通じて同国の交通インフラの拡充、及び経済発展への貢献を目指していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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