日本板硝子はポーランドのガラスメーカーとして初めて再生可能エネルギーによる電力購入契約(PPA)を締結

■約1万5000台の乗用車1年間走行分のCO2削減効果を実現

 日本板硝子(NSG)<5202>(東1)は1月14日、温室効果ガス排出削減策の一環として、ポーランドにある風力発電所によって生成される再生可能電力の購入契約(PPA:Power Purchase Agreement)を締結したと発表。なお、同PPA契約は、ポーランドで事業を行うガラスメーカーとしては初めてであり、NSGグループにおいても全世界で初めての取り組みとなる。

 同契約はNSGグループの子会社であるNSG UK Enterprises社と、世界第4位の再生可能エネルギー供給者であるEDP Renewables社(EDPR)との間での仮想PPAとして締結された。NSGは、風力発電所の発電能力70メガワット(MW)のうち、51%分(35.7MW)を2022年1月から10年間にわたって購入する。

 NSGグループのポーランド国内での年間電力需要のうち、約100ギガワット時(GWh)分を今回のPPAによる固定価格で購入することで、現在見られるような不安定な電力価格への影響を軽減し、長期的に予測可能なコストで再生可能電力を確保するのに役立つ。

 また、この再生可能エネルギーの導入に伴うCO2削減効果は、約1万5000台の乗用車が1年間の運転で排出する量(または走行距離2.78億kmの排出量)に相当する。

 NSGグループは、2024年度までにグローバルに電力の少なくとも50%相当を再生可能エネルギーから供給することを目標としている。今回のPPAによって、この目標達成により近づくと同時に、SBTイニシアティブに認定されたNSGグループの温室効果ガスの排出削減目標にも貢献するものと期待している。

 NSGグループは、中期ビジョン「高付加価値の『ガラス製品とサービス』で社会に貢献するグローバル・ガラスメーカーとなる」を掲げ、3年間の中期経営計画「リバイバル計画24」において、年率2%のCO2排出量削減に取り組んでいる。これにより、2030年のCO2排出量(スコープ1および2)を2018年対比で21%の削減を達成し、また将来のカーボンニュートラルの達成に向けた、より具体的な道筋を早期に示していきたいと考えており、サステナブルな社会の実現に向け様々な活動を推進していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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