伊藤園はAI画像解析を活用した荒茶の品質推定技術を開発

■2022年春から試験運用を開始

 伊藤園<2593>(東1)は2月9日、マクタアメニティ株式会社(本社:福島県伊達市)が持つ「おいしさの見える化」技術を用いてAI画像解析による荒茶の品質推定技術を開発し、2022年春から同社が展開する茶産地育成事業の一部産地で試験運用を開始すると発表した。

【荒茶】 茶畑で摘んだ生葉を新鮮なうちに「蒸す・揉む・乾燥させる」という一次加工を施した状態の茶葉を「荒茶」と呼ぶ。

■お茶のおいしさをスマホで撮影した画像で効率的に確認

 従来、お茶の品質評価は嗜好品であることなどから官能検査によって行われてきた。しかし、官能検査技術の習得には長い年月を必要とすることから、専用の成分分析機器を使用して客観的な品質評価を行う手法も確立されている。ただし、この専用の成分分析機器は高額であるため、規模が大きい生産農家でないと導入が難しいという課題があった。

 荒茶の品質向上とコスト低減に寄与することを目的に、AI画像解析による荒茶の品質推定技術を開発し、2022年春から同社が展開する茶産地育成事業の一部産地にて試験運用を開始する。この技術は、手持ちのスマートフォンで撮影した画像をクラウド上でAI解析するもので、簡便かつ安価に荒茶の成分(旨み成分であるアミノ酸等)の状態を推定できるようになる。

 国内荒茶生産量の約4分の1を取り扱っている同社は、独自の持続可能な農業モデル「茶産地育成事業」を展開している。今回開発した技術は、茶農業のさらなる発展と普及に向けた同社施策のひとつ。農業に深く関わる企業として、引き続き安心・安全で高品質な緑茶原料の安定調達と日本農業の課題解決の両立に取り組むことで、持続可能な農業の推進に貢献していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る