【編集長の視点】プラマテルズは4期ぶり増配の配当権利取りの助走始まり高値肉薄

編集長の視点

プラマテルズ<2714>(JQS)は、1円高の515円と小幅ながら4日続伸して始まり、5月28日につけた年初来高値527円に肉薄している。

同社株は、今3月期配当を4期ぶりに年間16円(前期実績15円)と増配を予定しており、中間配当(2Q)も、前年同期の7円から8円に増配することから、この配当権利取りの助走を開始し買い増勢となっている。配当利回りは、ジャスダック市場(スタンダード)でトップ100位にランクインし、さらにPER・PBR評価でも超割安放置となっていることも、買い手掛かりとなっている。

■JQS市場の高配当利回りランキングのトップ100にランクイン

同社の配当は、2012年3月期に普通配当を15円(2011年3月期実績13円)に引き上げるとともに、上場10周年の記念配当2.5円を上乗せして年間17.5円に増配した。その後、配当は普通配当として年間15円を継続してきたが、今3月期は、中間配当を前年同期の7円から8円に増配するととともに、期末配当は据え置きの8円とし、年間16円に増配する。この4期ぶりの増配で、同社の配当利回りは、ジャスダック市場(スタンダード)の高配当利回りの上位100位にランクインし、今年9月末に向け中間配当権利取りの助走段階入りとなっている。

この増配の前提となる今3月期業績は、増収増益転換し、売り上げ595億円(前期比4.3%増)、経常利益8億円(同2.5%増)、純利益4億9000万円(同横ばい)と予想されている。欧州経済の停滞、中国など新興国の成長鈍化、原油価格下落に伴う合成樹脂原料価格の価格調整など経営環境は厳しいが、国内では医療器具用が続伸し、OA・事務機器用、家電用が回復し、海外ではベトナム、タイなどでの新規日系企業を開拓して増収増益転換するもので、純利益は、前々期に計上した厚生年金基金脱退損失2億6600万円が前期に一巡して前期に4億9000万円(前々期比75.2%増)とV字回復し、今期は、その一時的な要因が剥落しても横ばいと見込んでいる。

■PER8倍台、PBR0.5倍、配当利回り3.1%と超割安

株価は、中間配当・期末配当の権利取りで毎年2回動意付く習性があり、前期中間配当権利取りで465円、期末配当権利取りで472円のそれぞれ高値をつけ、期末配当の権利落ちで450円安値まで下ぶれたが、今期業績の増収増益転換・増配を歓迎して年初来高値527円とリバウンド、25日移動平均線水準の500円台固めを続けている。PERは8倍台、PBRは0.5倍、年間配当利回りは3.1%となお超割安であり、年初来高値抜けから一段の上値トライが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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