【編集長の視点】三光合成は連続最高純益・増配を見直し割安修正買いが再燃

■GC示現で上昇トレンド転換

 三光合成<7888>(東証プライム)は、前日18日に7円高の652円と反発して引け、取引時間中は663円まで買われる場面もあって7月3日につけた年初来高値734円を意識する動きをみせた。今2024年5月期業績が続伸して連続の過去最高純利益更新と予想され、年間配当も連続増配が予定されていることを見直し割安修正買いが再燃した。テクニカル的にも、25日移動平均線が75日線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、その25日線水準での三角保ち合いが煮詰まっていることも買い手掛かり材料となっている。

■自動車メーカーの増産で車両用内外装部品と金型が続伸

 同社の今2024年5月期業績は、売り上げ850億円(前期比4.8%増)、営業利益38億円(同9.1%増)、経常利益36億円(同3.8%増)、純利益23億円(同9.7%増)と予想され、純利益は、前期の過去最高を連続更新する。前期に自動車メーカーの増産により前々期比35%増と伸び売り上げの65%を占めた車両用内外装部品や同じく15%増で約20%を占めた車両用金型でより付加価値の高い製品の受注を進め経営体質の強化を進めることなどが要因となる。配当は、年間18円(前期実績16円)と連続増配を予定している。

 なお同社は、東証の新市場区分に関し東証プライム市場の上場基準のうち、流通株式時価総額が81億5200万円(2022年5月31日現在)と基準の100億円に未達となっている。この基準達成のための計画書では、2028年5月期に売り上げ800億円、営業利益80億円を目指す中期経営計画を推進、金型、事業のソフト化(製品設計、テックショップ)、メカトロ装置、金型部品、自動車機能部品、外装塗装などの受注を積極化することにより2026年5月末までに上場基準を充足する取り組みを推進するとしている。

■25日線水準の三角保ち合いを上放れPER8倍、PBR0.7倍を修正

 株価は、年初来安値391円から前期第1四半期の好決算で500円台に乗せ、前期業績の上方修正と増配で年初来高値734円まで上値を伸ばし、25日線が75日線を上抜くGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。同高値から今期の連続過去最高純利益更新予想では、織り込みとして下値を探り25日線で下値を確認する三角保ち合いを続けてきた。PER8.6倍、PBR0・78倍の割安修正で三角保ち合いを上放れ年初来高値奪回から次の上値フシとして2018年2月高値849円が意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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