巴工業の18年10月期は、機械製造・化学工業製品販売事業共に堅調で増収増益で着地

■期末配当については当初予想の22円50銭から24円50銭に上方修正

 巴工業<6309>(東1)の18年10月期は、機械製造販売事業、化学工業製品販売事業共に堅調に推移したことから増収増益で着地した。

 18年10月期連結業績は、売上高423億58百万円(前年度比3.1%増)、営業利益23億77百万円(同8.2%増)、経常利益23億35百万円(同5.2%増)、純利益15億13百万円(同0.7%増)となった。

 期末配当については、業績が堅調であったことから当初予想の22円50銭から24円50銭に上方修正した。その結果、年間配当は47円(前年45円)と2円の増配となった。

 機械製造販売事業では、国内官需向け機械、部品・修理、国内民需向け全般および海外向け機械、装置・工事の販売が伸長したため、売上高は前年度比9.1%増加し111億72百万円となった。利益面は、収益性の良い装置・工事および部品・修理が増収となったことを受け、営業利益は前年度比12.4%増加し5億93百万円。

 化学工業製品販売事業は、工業材料分野の自動車や住宅・建設用途向け材料の他、香港およびタイ拠点における販売の伸びにより、売上高は前年度比1.1%増加し311億86百万円であった。利益は、収益性の良い商材の構成比率が高い工業材料分野の増収と機能材料分野の収益性向上に加えて連結子会社が総じて堅調に推移したことを背景に営業利益は前年度比6.8%増加し17億84百万円となった。

■19年10月期は2事業共に増収ながら販管費が嵩むことから減益を見込む

 18年10月期は、増収増益で着地したが、今期19年10月期については、機械製造販売事業は、国内民需向け機械販売およびアジアを中心とする海外向け機械、部品・修理の販売がいずれも増加する見込みから、連結売上高は前期比5.6%増の118億円を見込むが、営業利益は販管費の増加を見込むことから同10.7%減の5億30百万円を予想。
 化学工業製品販売事業についてはは、国内合成樹脂分野の原料、工業材料分野の住宅・建設用途向け材料、機能材料分野の半導体製造装置向け材料の販売の伸びを見込むことから、連結売上高は前期比4.2%増の325億円となるものの、営業利益は販管費の増加を吸収できず同0.8%減の17億70百万円を見込む。

 その結果、19年10月期連結業績予想は、売上高443億円(前期比4.5%増)、営業利益23億円(同3.3%減)、経常利益23億円(同1.5%減)、純利益15億円(同0.9%減)を見込む。

 配当については、減益を見込むものの、前期と同じ年間47円を予想している。

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