【銘柄診断】サンコーテクノは高値更新、アルコール検知器の需要が増加へ

銘柄診断

 サンコーテクノ<3435>(東証スタンダード)は4月18日、36円高(3.68%高)の1015円まで買われ、3月31日につけた年初来高値1000円を更新した。

■アルコールチェックの追加・義務化で恩恵

 同社は、主力のあと施工アンカーをはじめとした建設用ファスニング製品、電動油圧工具と各種電動工具・試験機、耐震補強・FRP関連商材・太陽光関連商材、各種測定器と電子基板関連、プラスチック成形機・包装機を手掛けている。

 2021年千葉県八街市で起きた飲酒運転の事故をきっかけに、22年4月から安全運転管理者の業務に白ナンバー車両のアルコールチェックが追加・義務化され、同10月から運転の前後に、運転者に対してアルコール検知器を使用した酒気帯びの確認(正常に機能するアルコール検知器を常備)が義務化されることを受け、アルコール検知器の需要の増加が見込まれるため、アルコール検知器の製造・販売を行っている同社にその恩恵は大きいと見られている。

■成長製品への選択と集中を推進、連続最高益・連続増配観測

 同社は、アルコール検知器のほか、FRPシート、電動油圧工具の新製品投入等で「成長製品への選択と集中」を推し進め、新中期経営計画(2021~23年度)では、売上高200億円以上、売上高経常利益率8%以上の数値を掲げ、前22年3月期営業利益は8期ぶりに最高益を更新する見通しで、今23年3月期も営業最高益更新、増配が続くと観測されている。

■割安感・ディフェンシブ性あり、もみ合い上放れへ

 前3月期予想PER7倍台・PBR0.5倍台と割安感があり、実質無借金経営で金利上昇に強いことから、ディフェンシブ性もあり、5月12日に予定されている3月期本決算の発表に対する期待は高まっている。チャート的には、900円割れを下値としたもみ合い上放れ方向と言えそうだ。(信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る