【注目銘柄】タカショーはファイナンス安織り込み1Q好決算を手掛かりに割安修正

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 タカショー<7590>(東証プライム)は3日、年初来高値779円をつけた。今年5月21日に発表した今2023年1月期第1四半期(2022年2月~4月期、1Q)決算が続伸して着地し、今2023年3月期通期予想業績に対して高利益進捗率を示したことを手掛かりに割安修正が期待されている。株式需給的にも昨年10月払い込みで実施した新株式発行・売出しの需給悪や高値での戻り売りもほぼ一巡感を強めているとして側面支援材料視されている。

■DX型販売促進やテレビCM効果に加え為替差益発生も寄与

 同社の今期1Q業績は、売り上げ56億7100万円(前期比1.7%増)、営業利益4億2400万円(同6.4%増)、経常利益7億6400万円(同68.8%増)、純利益5億2500万円(同88.6%増)と続伸し、今1月期通期予想業績に対する進捗率は、24%~27%と目安の25%をほぼクリアし、経常利益と純利益は44%~46%と目安を大きく上回った。ガーデニング用品の需要が、「ウイズ・コロナ」でも「アフター・コロナ」でも順調に推移し、昨年12月から展開しているWEBコンテンツによるDX型販売促進効果に加え、テレビCMなどを積極化してアピールし、外貨建取引に3億円超の為替差益が発生したことなどが寄与した。

 今1月期通期業績は、期初予想を据え置き売り上げを232億400万円(前期比11.7%増)、営業利益15億6800万円(同6.4%増)、経常利益16億3900万円(同7.1%増)、純利益11億8400万円(同18.3%増)と見込み、純利益は、連続して過去最高更新する。なお同社は、昨年10月払い込みで設備投資資金約24億円を調達するため新株式発行・売出し(発行価格886円)を実施した。

■昨年来高値からの調整幅の半値戻しのファイナンス価格奪回を目指す

 株価は、コロナ禍下でのガーデンニング・ブームに前期業績の上方修正が加わり昨年8月に昨年来高値1180円まで買い進まれたが、同9月のファインナンス発表で希薄化と需給悪化を懸念して今年3月の年初来安値590円まで50%安と大幅調整した。同安値からは、今期業績の連続増益予想を手掛かりに売られ過ぎとして底上げ、今期1Qの好決算も追い風に年初来高値776円まで31%高し、この間、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆した。ファンダメンタルズ的にはPERは11.3倍、PBRは1.02倍と割安で、テクニカル的にも昨年来高値から今年の年初来安値までの調整幅の3分の1戻しをほぼクリアしており、まず半値戻し水準となるファイナンス価格886円の奪回を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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