【話題株】東レ、日経平均採用銘柄の個別物色の流れに乗るか注目

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 東レ<3402>(東証プライム)は、18日に17.1円高(2.33%高)の749.7円と続伸し高値756.9円と買われ、1月18日につけた年初来高値754.8円を5か月ぶりに更新した。ゴールドマン・サックスが投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価を730円から950円に引き上げたことが後押し、「暴落日の赤札銘柄」との呼び声が高い。

■韓国ウォン安がフォロー

 この日、東証プライプ市場では、同社株のほか、ダブル・スコープ<6619>(東証プライム)と富士石油<5017>(東証プライム)が値上りしており、東レが上昇した背景がわかるというもの。

 16日の外国為替市場で、ウォンが一時1ドル=1295ウォン台と2009年7月以来約13年ぶり安値となったことから、同国に工場がある同社やダブル・スコープにメリットとの見方が出たようだ。

■オイルマネー流入との憶測

 また、東レのほか、富士石油が上昇しており、オイルマネー流入との憶測も飛び交っている。東レについては、5月10日にアラブ首長国連邦のタビーラ海水淡水化プラント向けに、逆浸透(RO)膜を受注したと発表済みで、生活用水換算で7.3億人相当の需要をまかなえる量に相当するという。原油高によって運用資金が豊富になったオイルマネーが流れ込んだ可能性もある。

 足元の業績は、今2023年3月期売上高2兆5000億円(前期比12.2%増)、純利益1000億円(同18.7%増)を見込み、年間配当は18円(同2円増)の増配を予定している。

■日経平均採用銘柄の個別物色の流れに乗るか注目

 ロシアによるウクライナ侵攻によって、これまで物色対象は防衛関連、食料関連、代替エネルギー関連に向かっており、同社が炭素繊維世界トップで、防衛関連の色彩が強いうえ、海水淡水化に対する市場の関心が高まると見られる。株価は、21年6月高値776.4円を突破出来れば、18年高値11月高値925.7円までフシはなく、ゴールドマン・サックスが定めた目標株価950円は妥当と思われる。三菱重工業<7011>(東証プライム)のように日経平均採用銘柄の個別物色の流れに乗るか注目したい。(信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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