ティムコは戻り試す、22年11月期2Q累計黒字転換、通期上振れの可能性

(決算速報)
 ティムコ<7501>(東証スタンダード)は7月13日の取引時間終了後に22年11月期第2四半期累計業績を発表した。大幅増収で各利益は黒字転換した。フィッシング事業では屋外アクティビティとして注目された釣り需要に一服感が見られたが、アウトドア事業において消費者の外出自粛や商業施設の営業制限といったコロナ禍の影響が和らいだ。そして通期の2桁増収・黒字転換予想を据え置いた。第2四半期累計の各利益は通期予想を超過達成しており、通期予想に上振れの可能性がありそうだ。収益改善基調だろう。株価は調整一巡して反発の動きを強めている。戻りを試す展開を期待したい。

■22年11月期2Q累計黒字転換、通期上振れの可能性

 22年11月期第2四半期累計の業績(非連結、収益認識会計基準適用だが営業利益以下への影響なし)は、売上高が前年同期比12.3%増の16億89百万円、営業利益が68百万円の黒字(前年同期は25百万円の赤字)、経常利益が75百万円の黒字(同17百万円の赤字)、そして四半期純利益が67百万円の黒字(同35百万円の赤字)だった。大幅増収で各利益は黒字転換した。

 フィッシング事業は売上高が9.9%減の5億48百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が8.9%減の94百万円だった。減収減益だった。屋外アクティビティとして注目された釣り需要に一服感が見られたことに加えて、コロナ禍の影響で新製品投入が遅れたことも影響した。

 アウトドア事業は売上高が28.2%増の11億29百万円、利益が63百万円の黒字(同43百万円の赤字)だった。消費者の外出自粛や商業施設の営業制限といったコロナ禍の影響が和らぎ、衣料品の販売が順調に推移して大幅増収増益だった。

 その他(不動産賃貸収入)は賃貸面積の縮小により、売上高が23.0%減の10百万円、利益が35.7%減の5百万円だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が7億53百万円で営業利益が0百万円の赤字、第2四半期は売上高が9億36百万円で営業利益が68百万円の黒字だった。

 通期予想は据え置いて、売上高が21年11月期比12.3%増の33億13百万円、営業利益が55百万円の黒字(21年11月期は26百万円の赤字)、経常利益が59百万円の黒字(同14百万円の赤字)、当期純利益が43百万円の黒字(同9百万円の赤字)としている。配当予想は21年11月期と同額の5円40銭(期末一括)としている。

 ネット通販の強化、宣伝販売促進の強化、フィッシング事業の更なる強化、直営店事業であるフォックスファイヤーストアの販売チャネル見直しや不採算店舗整理、さらに社内業務見直しによる販管費コントロールなどによって、売上および利益の拡大を図る方針としている。第2四半期累計の各利益は通期予想を超過達成しており、通期予想に上振れの可能性がありそうだ。収益改善基調だろう。

■株価は戻り試す

 株価は調整一巡して反発の動きを強めている。戻りを試す展開を期待したい。7月13日の終値は746円、今期予想PER(会社予想のEPS17円36銭で算出)は約43倍、今期予想配当利回り(会社予想の5円40銭で算出)は約0.7%、前期実績PBR(前期実績のBPS1809円91銭で算出)は約0.4倍、そして時価総額は約24億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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