三洋貿易は資源エネルギー分野、環境関連など新分野が収益寄与

株価 株式市場

三洋貿易<3176>(東1)が底入れから、反転の兆しを強めてきた。8月25日の高値1579円から、値幅的にも日柄的にも整理一巡の様相が強まってきた。

前期の営業利益は31億7800万円(前々期24億4000万円)と最高利益を確保しており、ベースの高さも注目されるところ。今期も会社側見通しを上回ることが予想され、好業績買いの動きが再燃の可能性が強い。

同社はゴム類、化学品のほか、機械器具、自動車部品、科学機器などの輸出入を手がけている。ゴム・化学品部門のうち、ゴム分野では、汎用ゴムから特殊ゴムまで幅広く取り扱うほか、ゴムに添加することで機能性を付与する薬品なども取り揃える。化学品分野は、塗料・インキ用の各種添加剤、プラスチック用の難燃剤、建材用ポリエステル樹脂など高付加価値化学品を主力とする。

同社は現在中期計画を推進中だが、2012年9月に公表された、プランでは今期の営業利益は30億円が推定されている。今期の営業利益の見通しは33億円とそれを上回っており、会社側見通しをしのぐペースで推移していることになる。

同社の営業利益の推移は2012年9月期22億4900万円、2013年9月期24億4000万円、そして2014年9月期に31億7800万円と、成長率がアップしてきている。

中期計画ではゴム・化学品・自動車部品関連を中心とする得意分野での収益強化を図るほか、地熱・海洋資源開発などの資源エネルギー分野、木質バイオマスなどの環境関連分野、医薬・医療・バイオなどのライフサイエンス分野に注力しており、そうした新規分野が収益に寄与し始めていることが、成長率アップの要因と思われる。

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