ヒーハイストは下値固め完了、23年3月期減益予想だが上振れ余地

日インタビュ新聞ロゴ

 ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は直動機器を主力として、精密部品加工やユニット製品も展開している。小径リニアボールブッシュの世界トップメーカーである。23年3月期は「スマート生産プロジェクト」の一環とする設備投資や開発投資といった成長投資の影響を考慮して減益予想としている。ただし保守的な印象が強く会社予想に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は年初来安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。

■小径リニアボールブッシュの世界トップメーカー

 20年7月1日付で商号をヒーハイスト精工からヒーハイストに変更した。独自の球面加工技術や鏡面加工技術をコア技術として、直動機器(リニアボールブッシュや球面軸受けなど)、精密部品加工(レース用部品や試作部品の受託加工など)、ユニット製品(液晶製造装置向けなど)を展開している。

 小径リニアボールブッシュの世界トップメーカーである。リニアボールブッシュは機械装置の稼働部に用いられる部品で、金属と金属の接触面を鋼球が転がりながら移動することで摩擦による影響を低減し、機械装置の寿命を延ばす役割を担っている。

 22年3月期の製品別売上構成比は直動機器67%、精密部品加工29%、ユニット製品4%だった。主要販売先はTHK<6481>および本田技研工業<7267>である。収益面では産業機械・電子部品・自動車関連の設備投資動向の影響を受けやすく、設備投資関連のため四半期業績が変動しやすい特性もある。

■生産能力向上と採算性向上を推進

 収益力向上および経営基盤強化に向けた重点方針として、生産能力向上とコストダウンによる採算性向上、QCDの徹底追求による顧客対応力の強化、顧客ニーズに適合した応用製品の開発と販売、主力製品リニアボールブッシュの競争力強化による拡販、提案型技術営業による新規顧客開拓、海外販売網の構築・強化、従業員の上昇志向と能力の向上を推進している。

 21年10月にはESG経営の一環として、秋田県の大学生有志(国際教養大学、秋田大学、秋田県立大学の3大学)が進めている花火打ち上げプロジェクト「輝け!僕らの秋田ゆめ花火プロジェクト」に協賛した。21年11月には、川越市と川越商工会議所が認定・表彰する「川越ものづくりブランドKOEDO E―PRO」において、クサビ式減速機構を搭載した超精密1軸ステージおよび超精密XYθステージが令和3年度大賞を受賞した。

 22年5月には「スマート生産プロジェクト」の一環として、直動機器の増産を目的として埼玉工場の敷地内に「無人工場棟」を建設すると発表した。投資金額は約2億円(生産設備、移動費用を含まない)で、22年10月着工予定、23年3月完成予定としている。

■23年3月期減益予想だが保守的

 23年3月期の連結業績予想は、売上高が22年3月期比1.3%減の27億07百万円、営業利益が53.7%減の1億05百万円、経常利益が59.6%減の1億04百万円、親会社株主帰属当期純利益が65.7%減の75百万円としている。配当予想は22年3月期比2円減配の2円(期末一括)としている。

 製品構成変化、原材料価格や物流費の高騰、さらに「スマート生産プロジェクト」の一環とする設備投資や開発投資といった成長投資の影響を考慮して減益予想としている。ただし保守的な印象が強く会社予想に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は下値固め完了

 株価は年初来安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。7月20日の終値は263円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS12円16銭で算出)は約22倍、今期予想配当利回り(会社予想の2円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS517円09銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約17億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シャープ堺工場跡地を再活用、水冷技術と再エネ電力で高性能計算を実現  KDDI<9433>(東証…
  2. ■2026年3月6日全国公開、日本の観客へ感謝を込めた特別版  ギャガは、『映画 冬のソナタ 日本…
  3. ■写真555点で広がる味覚の世界、0歳からの「はらぺこ図鑑」  学研ホールディングス<9470>(…
2026年3月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

ピックアップ記事

  1. ■JR東日本、約40年ぶり運賃改定で鉄道株に注目  JR東日本<9020>(東証プライム)は3月1…
  2. ■中東情勢の行方が左右する「彼岸底」シナリオと原油危機回避の可能性  願わくば少なくともアノマリー…
  3. ■投資バリューは中立も株価材料として機能する局面も  株式市場は3月相場入りを控え、株式分割銘柄の…
  4. ■東京市場、株式分割ラッシュ拡大、値がさ化の進行が契機  3月相場は、また「二日新甫」である。「二…
  5. ■地銀・建設・リサイクル株が業績上方修正クラスターを形成  今週の当コラムは、内需ディフェンシブ株…
  6. ■「TACO」神話揺らぐ、内需関連が上場来高値圏  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みする…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る