【注目銘柄】トレードワークスは今期続伸予想業績をテコに中期計画を買い直し下げ過ぎ修正買いが再燃

■AI実績などを手掛かりに上放れ期待高める

 トレードワークス<3997>(東証スタンダード)は、直近安値948円に並ぶ安値水準から出直る動きをみせている。今2023年12月期業績が、続伸予想にあることを見直し、積極的な中期経営計画の達成に弾みがつくとして売られ過ぎ修正買いが再燃した。テクニカル的にも、1000円大台出没の三角保ち合いに煮詰まり感を強めており、法律相談向けのチャットボットを開発したAI(人工知能)実績などを手掛かりに上放れ期待を高めている。

■中期計画では売り上げは今期予想比71%増、営業利益は2.3倍と高成長

 同社の今12月期業績は、売り上げ35億円(前期比7.0%増)、営業利益3億4000万円(同3.8%増)、経常利益3億4000万円(同3.8%増)、純利益2億2000万円(同9.8%増)と続伸が見込まれている。強みと高実績を誇る金融業界・証券業界向けのオンライン取引システムで、既存顧客との取引拡大や新規顧客の開拓が続いており、前期に提供を開始した暗号資産取引システムや米国株ネット取引システムのソフトウエア開発、FXシステムのシェア拡大が引き続き寄与し、昨年3月のあじょ(大阪市中央区)の子会社化で、グループのエンジニア数が前々期末の90人から前期末に124人と拡大したことなども業績を押し上げる。配当は、前期と同様の年間15円の安定継続を予定している。

 一方、中期経営計画は今2023年12月期が第2期目となるが、最終年度の2026年12月期の目標業績を売り上げ60億円、営業利益7億9500万円として、エンジニア数も210人とさらに充実させる。売り上げは、テクノロジーファーストを遂行する金融領域プラスアルファで今期予想業績の71%増とセット、このうち既存事業で49億円、新規事業で11億円と計画している。また営業利益は2.3倍増と高成長を計画しているもので、今期業績の続伸予想でこの達成に弾みがつく。

■25日線から7%超の下方かい離と売られ過ぎでまず昨年11月高値奪回へ

 株価は、前期第1四半期の高利益進捗業績をテコに昨年来高値1485円まで買われ、その後の自己株式取得発表やチャットボットの提供開始でも1298円の戻り高値をつけたが、自己株式取得終了とともに下値を探り、今期業績の続伸予想でも材料織り込み済みとして昨年来安値948円まで調整、足元では1000円大台を出没する三角保ち合いを続けている。PERは14.3倍台と東証スタンダード市場の全銘柄平均並みだが、25日移動平均線からは7%超のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆している。三角保ち合いを上放れ昨年11月の戻り高値1298円奪回から昨年来高値1485円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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