ソフトクリエイトホールディングスは23年3月期増収増益、24年3月期も増収増益予想

(決算速報)
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東証プライム)は5月10日の取引時間終了後に23年3月期連結業績を発表した。計画を上回る増収増益で、過去最高を更新と順調だった。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも伸長し、人件費の増加などを吸収した。そして24年3月期も増収増益・増配予想としている。引き続きECソリューション事業、ITソリューション事業とも伸長し、人件費の増加などを吸収する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は3月の年初来高値圏から反落して上値を切り下げる形だったが、調整一巡して反発の動きを強めている。好業績や連続増配を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■23年3月期は計画を上回る増収増益、24年3月期も増収増益予想

23年3月期の連結業績は、売上高が22年3月期比14.3%増の242億53百万円、営業利益が7.3%増の43億22百万円、経常利益が7.9%増の44億89百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が15.8%増の27億38百万円だった。配当(22年10月21日付で第2四半期末5円、期末5円、合計10円上方修正)は22年3月期比10円増配の50円(第2四半期末25円、期末25円)とした。3期連続増配で配当性向は23.0%となる。

計画(22年5月10日公表、売上高234億60百万円、営業利益41億40百万円、経常利益42億65百万円、親会社株主帰属当期純利益24億70百万円)を上回る増収増益で、過去最高を更新と順調だった。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも伸長し、人件費の増加などを吸収した。なお経常利益(前期比3.2億円増益)の増減要因分析は、売上総利益増加で+10.7億円、人件費増加で▲4.4億円、広告費増加で▲1.4億円、研究開発費増加で▲0.6億円、その他経費増加で▲1.1億円としている。

セグメント別に見ると、ECソリューション事業は売上高(外部顧客への売上高)が14.9%増の133億18百万円で経常利益(全社費用等調整前)が7.8%増の33億65百万円だった。ECサイト構築パッケージ「ecbeing」や、ECクラウドサービス「メルカート」などの売上が拡大した。ITソリューション事業は売上高が13.4%増の109億34百万円で経常利益が9.1%増の26億19百万円だった。セキュリティ・インフラ構築関連や、子会社エイトレッド<3969>のワークフローサービス「X-pointクラウド」などの売上が拡大した。

なお売上高の内訳は、ECソリューション事業のECサイト構築ecbeingが16.8%増の93億円、デジタルマーケティングが2.4%増の28億円、クラウドサービスが36.2%増の12億円、ITソリューション事業のセキュリティ・インフラ構築が19.1%増の55億円、パッケージが0.6%減の17億円、ITクラウドが16.3%増の19億円、IT機器販売が9.8%増の18億円だった。

四半期別に見ると、第1四半期は売上高が54億96百万円で経常利益が8億83百万円、第2四半期は売上高が60億58百万円で経常利益が12億55百万円、第3四半期は売上高が63億06百万円で経常利益が14億30百万円、第4四半期は売上高が63億93百万円で経常利益が9億21百万円だった。

24年3月期の連結業績予想は、売上高が23年3月期比11.3%増の270億円、営業利益が12.2%増の48億50百万円、経常利益が11.4%増の50億円、親会社株主帰属当期純利益が7.7%増の29億50百万円としている。配当予想は30円(第2四半期末15円、期末15円)としている。23年4月1日付株式2分割を遡及修正すると23年3月期の25円に対して5円増配(4期連続増配)となる。予想配当性向は25.5%である。

引き続きECソリューション事業、ITソリューション事業とも伸長し、人件費の増加などを吸収する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は反発の動き

株価(23年4月1日付で株式2分割)は3月の年初来高値圏から反落して上値を切り下げる形だったが、調整一巡して反発の動きを強めている。好業績や連続増配を評価して戻りを試す展開を期待したい。5月10日の終値は1727円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS117円74銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約1.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS600円51銭で算出)は約2.9倍、そして時価総額は約476億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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