鹿島、大規模複合施設における実証実験で複数メーカー・複数台のロボットを連携できる基盤システムの有効性を確認

 鹿島<1812>(東証プライム)は、2022年12月から2023年1月に、羽田空港に隣接する大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY」(HICity)で、メーカーの異なるロボットを複数台導入する際に必要な基盤システムの実証実験を行った。実証の結果、同基盤システムが有効に機能することが確認できたと発表した。

 今後、今回の実験で得られた知見を活かし、HICityでの清掃、警備、配膳・配送業務にサービスロボットを導入することで、より良いサービスの提供を目指していく。

 今回導入した基盤システムは、以下3つの独立した機能・システムで構成されている。同基盤システムを導入することで、これまで困難であった、各種ロボットが同一施設内で上下階の移動を含め自由に走行できる環境と、施設管理者が各種ロボットを一元的に監視できる体制を構築できる。

■複数メーカー・複数台のロボットの連携機能

 メーカーにより異なる制御システムを持つ複数台のロボットの情報を集約し、それぞれに指示を出すことで各分野のロボットを連携制御。これにより、同一施設内を走行するロボットの衝突防止や配送能力向上に寄与。

■ロボットと複数メーカー・複数台のエレベーターとの連携機能

 同一施設内のメーカーが異なる複数台のエレベーターへ、各種ロボットが円滑に乗降可能。

■ロボットの統合管制システム

 各ロボットの状況を把握し、システムエラー等のトラブルがあった際に施設管理者へ通知。

 鹿島は今後、同基盤システムの本格実装に向け機能を拡充していくとともに、他の大規模施設等への展開を図っていくとしている。

※鹿島は、HICityを拠点にスマートシティの取組みを推進する「羽田第1ゾーンスマートシティ推進協議会」と共に、モビリティ・ロボティクス・ツーリズム・ヘルスケア分野の実証実験を行っている。これまでに、国土交通省スマートシティモデル事業の下、令和2年度に重点促進化事業、令和3年度には先行モデル事業に選定された。令和4年度は国土交通省のスマートシティ実装化支援事業に選定され、ロボットの本格導入を見据えたインフラの試験的実装を行った。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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