ソリトンシステムズは国内初となる自動運転レベル4でのドライバー無人運行サービスを開始

■ソリトンなど4社共同でレベル4自動運転システムを開発

 ソリトンシステムズ<3040>(東証プライム)は5月22日、産業技術総合研究所、ヤマハ発動機、三菱電機と共同で自動運転システムの開発を進めてきたが、5月21日から福井県永平寺町で、遠隔監視の下、自動運転レベル4としての運行サービス[道路交通法に基づく特定自動運行]を国内で初めて開始したと発表。特定自動運行の区間は福井県永平寺町内「永平寺参ろーど」の南側約2kmの区間。運行は「まちづくり株式会社ZEN コネクト」が実施。

 このシステムは、経済産業省から上記4法人が2021年度から開発を受託しているものである。ソリトンは主として、自動運転車両の装置や周辺の状況、乗客等の状態を遠隔センターにおいて監視し、異常等発生時には車両内外との通話を含め必要な措置をとるための遠隔システム、及び車両と遠隔センター間の基盤となる通信システムの開発を担当している。

 道路交通法では、自動運転レベル4に相当する特定自動運行特定自動運行の実施には、遠隔でのオペレーター[特定自動運行主任者]による車両内外状況の鮮明な映像、明瞭な音声通信による監視と、異常時等における速やかな対応が義務付けられている。

 今回開発の遠隔監視システムでは、一人の遠隔オペレーターが、必要に応じ標準最大4台の自動運転車を監視できる。さらに、複数車両の運行管理制御を行う管制システムとのシステム連動を行うことで、効率的かつ的確な監視と、異常発生時における安全確保その他必要となる措置の迅速化を図っている。

 また、車両~遠隔センター間の通信システム(映像、音声、データの各通信)は、一般のモバイルLTE/4G3回線を利用した多重接続及びクラウド方式の構成により、高品質、高安定の通信を確保し、加えて映像通信の短遅延化を実現した。通信リソースの削減と低コスト化を狙い、自動運転車が正常な時には、当該通信の帯域を自動的に大きく低減させている。

 ソリトンでは、今般開発した遠隔・通信両システムをベースに、大型バスやトラックなど多様な車種への適用のための汎用化と、遠隔運転操作機能の更なる高度化を図り、今後、公道や閉空間エリアで全国規模での拡大が予想される自動運転サービスへの展開を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る