トヨタ、レクサスRZ刷新、ステアバイワイヤ採用で新型発売、特別仕様車「RZ600e」も設定

■次世代操舵システム搭載の新型「RZ」発売、走行性能を大幅強化

 トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は12月24日、LEXUS(レクサス)のバッテリーEV(BEV)専用モデル「RZ」の新型モデルを発売したと発表。今回の改良ではプラットフォームの改良に加え、BEVシステムを全面的に刷新。四輪駆動力システム「DIRECT4」の特性見直しにより、自然で心地よい走りの味「Lexus Driving Signature」をさらに進化させた。同時に、次世代の操舵感覚を提供する「ステアバイワイヤシステム」を初採用し、電動化技術による新たなドライビング体験の提供を目指す。

 モデルは、モーターの高出力化とともに航続距離の伸長と充電時間の短縮を実現。エクステリアには専用の前後スポイラーやホイールを備え、インテリアにはスポーツシートを採用するなど、スポーティな世界観を強調している。さらに、加減速時のサウンド演出を行う「インタラクティブマニュアルドライブ」を搭載し、操る喜びを追求した。

 また、特別仕様車「RZ600e“F SPORT Performance”」を設定し、2026年3月2日に発売する。同車はエアレースパイロットの室屋義秀選手らが開発に参画し、航空機の空力技術を導入。ベース車から全高を20mm下げ、カーボンパーツを多用することで強力なダウンフォースを発生させる。システム最高出力は313kWまで高められ、大型ブレーキの採用により、BEVならではの鋭い加速と高い制動性能を両立した。

 販売面では、オーナー向けサービス「LEXUS Electrified Program」を拡充する。全国のレクサス販売店において、150kW以上の急速充電器の全店設置を進めるほか、博多や軽井沢といった都市部や観光地へ「レクサス充電ステーション」を順次開設する。これらにより、BEV利用における最大の懸念点である充電環境の不安を払拭し、購入から乗り換えまでを包括的にサポートする体制を整える。

 開発責任者の井藤進矢氏は、電動化技術を操作系まで広げることで、クルマとの対話が可能な体験価値を実現したと強調する。同社は、多様なニーズに応えるBEVラインアップの拡充と充電インフラの整備を両輪で進める方針だ。カーボンニュートラル社会の実現に向け、電動車の普及とレクサス独自の体験価値の提供を加速させ、次世代モビリティへの変革を牽引する。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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