【注目銘柄】スマサポ、2Q業績下振れ着地を織り込みコンタクト数過去最高を手掛かりに底上げ窺う

 スマサポ<9342>(東証グロース)は、今年5月19日に売られた上場来安値1158円に並ぶ安値水準で底もみを続けているが買われる場面もある。今年5月10日に発表した今2023年9月期第2四半期(2022年10月~2023年3月期、2Q)業績が、昨年12月29日の新規株式公開(IPO)時の予想を下ぶれて着地したものの、2Qのスマサポサンキューコールの入居者とのコンタクト数が、2Qとして過去最高となり、今後の成長ドライバーの入居者とのコミニュケーション・アプリ「totono」の契約不動産管理会社数が続伸し、ダウンロード数が10万ダウンロードを超えたことを手掛かりに下げ過ぎ修正買いも交錯している。テクニカル的にも今年1月につけた上場来高値3195円から値幅で2000円、日柄で4カ月調整しており、値幅・日柄調整十分として底値感を強めている。

■成長ドライバーの「totono」のダウンロード数も10万件を突破

 同社の今期2Q業績は、売り上げ9億6800万円、営業利益4200万円の赤字、経常利益5500万円の赤字、純利益6600万円の赤字となった。四半期決算が初開示となるため前年同期比較はないが、IPO時予想に対して売り上げは2億5200万円、営業利益は7600万円、経常利益は8000万円、純利益は8500万円下ぶれた。主力の入居者に対する生活サポートを提供するスマサポサンキューコールで、大東建託パートナーズへのサービス開始が遅れ、受託のためにシステム整備費用が先行投資されたことなどが要因となった。ただスマサポサンキューコールの2Q契約不動産管理会社は、900社に拡大し、入居者とのコンタクト数は、7万6305件と過去最高となった。また「totono」の契約不動産会社も83社に拡大し、ダウンロード数も10万6539件と大幅に増加した。

 今9月期通期業績は、大東建託パートナーズ向けシステムの整備により月次売り上げが予想を上回るとしてIPO時予想を据え置いた。売り上げ29億600万円(前期比42.4%増)、営業利益1億9000万円(同2.48倍)、経常利益1億8500万円(同2.37倍)、純利益1億4000万円(同2.90倍)と見込んでいる。

■値幅・日柄調整一巡で最高値調整幅の3分の1戻しを目指す

 株価は、昨年12月29日に2022年の最後のIPO株として公開価格800円でIPOされ、初日は買い気配を切り上げたまま推移し2日目に2250円で初値をつけ、即ストップ高し上場来高値3195円まで買い進まれる高人気となった。同高値からは今期第1四半期の赤字業績などで下値を探り、2Q業績の下ぶれ着地で上場来安値1158円へ調整し底もみを続けている。値幅・日柄調整一巡の下げ過ぎ修正でまず上場来高値から上場来安値への調整幅の3分の1戻しの1800円台奪回に動こう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年5月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る