【注目銘柄】イワキの再度の通期連結業績予想の上方修正の可能性高まる

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■岩城製薬の「デルモゾール(R)G」が基礎的医薬品指定

 イワキ<8095>(東1)は、7月19日に第2四半期の決算説明会を開催した。決算の説明を聞いた印象では、再度の通期連結業績予想の上方修正の可能性はますます高まったといえる。

 5月25日に第2四半期と通期業績予想の大幅な上方修正を発表した。第2四半期連結業績予想は、当初予想を売上高で9億円(増減率3.2%増)、営業利益で3億円(同60.0%増)、経常利益で3億60百万円(同72.0%増)、純利益で2億60百万円(同86.7%増)上積みする内容であった。

 ちなみに、7月12日に発表された第2四半期連結業績は、売上高290億24百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益8億57百万円(同3.7%増)、経常利益9億10百万円(同0.3%増)、純利益6億17百万円(同28.8%減)と上振れて着地した。


 ところが、通期に関しては、売上高を当初予想に据え置き、営業利益を2億円、経常利益を2億70百万円、純利益を2億30百万円と第2四半期の増額幅を下回る保守的な修正となっている。特に、売上高に関しては当初予想を据え置いたままなので、通期で見ると、下期では当初予想を9億円下回ると判断したことになる。

 5月25日発表した上方修正の要因は、岩城製薬の「デルモゾール(R)G」が基礎的医薬品指定により、薬価が従来の3.5倍となったことにより、利益が大幅に拡大したことによる。

 基礎的医薬品指定とは、臨床上の必要性が高く、将来にわたり継続的に安定供給が必要だと認められた医薬品について、薬価を維持する制度である。

■「デルモゾール(R)G」の売上は上期並みに推移

 同社では、上半期は「デルモゾール(R)G」の売上が好調であったことから、利益面での大幅な上方修正となったが、下期については、「デルモゾール(R)G」の売上が上期の好調を維持するとは判断していなかったようである。

 ところが、6月、7月と下期に入って1か月半経つが、「デルモゾール(R)G」の売上は上期並みに推移しているとのことである。

 売上高は、上半期で9億円上振れているので、下半期でも上振れの期待が高まることから、通期業績予想の上方修正が期待できそうである。

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