日本テレビのAIモザイクソフト「BlurOn」(ブラーオン)が放送文化基金賞と放送技術部門を受賞

■日本テレビとNTTデータが共同開発したAIモザイクソフト

 日本テレビホールディングス<9404>(東証プライム)は7日、(公財)放送文化基金にて、第49回放送文化基金賞を受賞致したと発表。この賞は毎年、放送に関連する技術の研究・開発、あるいは放送現場での工夫・考案で効果を上げた技術により、顕著な業績を残した個人またはグループを対象に授与されるもの。

■作業時間を最大90%削減することに成功

 テレビ番組の映像において、個人情報保護・プライバシー保護の観点から通行人の顔などに「モザイク入れ」の編集が必要な場合があるが、1分の映像へのモザイク入れで1時間以上かかることがあるなど、制作現場の大きな負担となっていた。その課題を解決するために日本テレビとエヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)<9613>(東証プライム)が共同開発したAIモザイクソフト「BlurOn」は画像認識AI技術によりモザイク入れ編集を自動化することで、作業時間を最大90%削減することに成功し、番組制作現場の働き方改革に貢献している。

 BlurOnは日本テレビの番組はもちろんポスプロ(映像編集会社)にも導入され活用が進んでいるだけでなく、放送業界以外でも利用が進んでおり、ドライブレコーダーや監視カメラの映像を取り扱う業界などにおいても個人情報を保護した適切な映像活用を推進している。

 今回、主に以下の点が高い評価を受け、受賞に至った。

 これまでのモザイク入れは手作業が基本で1番組に数十~百時間かかるものもあった。同装置は制作現場の要望をもとにNTTデータと共同で開発を行い、99%の高い検出精度でフェードイン/アウトに対する自動調整機能などの多様な事前設定機能などの使いよさも加えて、作業時間の大幅削減に成功した。

 日本テレビと外部のポスプロにおける働き方改革への貢献、放送以外の自動車業界、監視カメラなどでも活用されていることは高く評価できる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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