三井化学と豆蔵が盛り付けロボット「美膳」共同開発、2000食/時の高速生産を実現

■中食工場の自動化へ、「美膳」初公開へ、樹脂技術とAIロボティクス融合

 三井化学<4183>(東証プライム)は、中食製造の盛り付け工程を自動化する新型ロボット「美膳」を豆蔵<202A>(東証グロース)と共同開発したと発表した。同機は高機能樹脂素材とAIロボティクスを融合したもので、2025年12月開催の「2025国際ロボット展(iREX2025)」で初公開される予定である。人手依存が大きい盛り付け工程の課題に対応し、生産性向上と多品種生産への柔軟な切り替えを可能にする点が特徴となる。

■中食工場の自動化ニーズ

 中食業界では深刻な労働力不足が続き、特に盛り付け工程は最も人手が必要な領域とされる。消費者ニーズの多様化に伴い、季節や流行に応じた弁当・惣菜を提供する多品種生産が常態化しており、迅速に切り替えられる汎用性の高いロボットが求められてきた。三井化学は樹脂素材とロボット部材の設計・成形技術を、豆蔵はロボットアーム設計やAI・ビジョン・モーション開発を担い、両社の技術を結集して共同開発に至った。

■美膳の性能と特徴

 美膳は盛り付けロボットとして業界最速級となる2,000食/時を実現し、人の作業能力に匹敵する生産性を確保した。キャスター搭載による移動性やユーザーフレンドリーな操作画面、交換容易なロボットハンドにより、短時間での生産切り替えに対応する。高剛性・軽量樹脂の採用により双腕ロボットの小型化を実現し、既存の生産ラインにも導入しやすい設計とした。さらに、非接触外装センサーを用いた安全機能(開発中)やAIによる食品形状のばらつき・位置ズレ補正にも対応する。三井化学はOEM経験で蓄積した組立製造技術を活かし、自社ブランドとして初めて「美膳」を製造・販売する。

■展示と今後の展望

 両社はiREX2025の豆蔵ブース(西館W2−35)で美膳のデモンストレーションやAI制御技術、素材技術、共同開発ストーリーを紹介する。実際の工場環境を用いた実証試験では、機械安全・食品安全の両面で実用レベルの性能を確認しており、今後は更なる付加価値向上と事業化フェーズへの移行を進める方針である。両社は協業を通じて食品製造現場の構造課題解決に寄与し、ロボット技術による産業革新を促すとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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