クオリプスがストップ高、心臓の表面に「iPS心筋細胞シート」貼り付けて移植する手術など支援、注目強まる

■阪大の研究グループは2年以内の実用化めざしたいとされ期待膨らむ

 新規上場2日めのクオリプス<4894>(東証グロース)は6月28日、急激に切り返す相場となり、前場ストップ高の1612円(300円高、23%高)で売買された後そのままストップ高買い気配を続けている。「大阪大学が実施するヒトiPS細胞由来心筋細胞シートに関する医師主導治験を支援」(上場時の資料より)し、今年5月、「iPS心筋細胞シート移植、治験すべて終了、阪大研究グループ」(NHKニュースWEB2023年)と伝えられたことなどが証券会社のIPO(新規株式公開)銘柄資料などの一部として出回っているもようで、ヒトiPS細胞による先端医療に取り組む会社として注目が強まっている。

 報道によると、大阪大学の澤芳樹特任教授らのグループは、iPS細胞から心臓の筋肉の細胞を作り、シート状に培養した「心筋細胞シート」を重い心臓病の患者の心臓の表面に貼り付けて移植する手術を、新たな治療法を開発するための治験として3年前(2020年)から実施してきた。あわせて8人の患者に行われ、患者の経過は5月の報道日時点でいずれも順調とされた。手術から半年間の経過を確認し、安全性や有効性に関するデータをまとめたあと、保険が適用される一般の治療法としての承認を国に申請して2年以内の実用化を目指したい方針とされ、同社株にとって先々期待の大きい注目材料に育つ期待が出ている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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