アスカネットは「フォトブック」と「フューネラル」で安定成長、「空中ディスプレイ」は近未来の市場創造ビジネスとして推進

■『事業計画及び成⾧可能性に関する事項』を発表、売上高は連続拡大を想定

 アスカネット<2438>(東証グロース)は7月7日午後、『事業計画及び成⾧可能性に関する事項』を発表した。「フォトブック事業」(2023年4月期の売り上げ構成比52.1%)、「フューネラル事業」(同45.2%)、「空中ディスプレイ事業」(同2.7%)の3事業を行い、フォトブック事業は安定成⾧型ビジネスモデルとして、フューネラル事業はニッチストック型ビジネスモデルとして、空中ディスプレイ事業は近未来の市場創造ビジネスとして、各々積極展開している。

 今期・24年4月期の業績は、脱コロナによるイベント回復などの効果一巡やエネルギーコスト高騰などにより減益を想定し、営業利益は前期比15.4%減、純利益は同26.7%減を見込むが、売上高は同5.1%増と前期の10.2%増に続き拡大を見込む。

■フォトブックはウェディングなど中心に回復、動画から写真を切り出す新アプリも

 フォトブック事業は、「一冊からの本格的写真集」をインターネットから受注し製作するサービス。従来の写真プリントを印刷・写真集に置き換える新しい写真文化を提唱。約5500社の写真館向けなどB
toBやコンシューマーに年間約196万冊(OEMブックを含み、写真プリントは除く)を提供する。前4月期は、ウェディングを中心に売上が回復し、原価面では材料費の値上げなどがあったものの、稼働率の上昇や生産効率の改善に伴い粗利も増加した。

 NTTドコモの『dフォト』などへのOEM供給も行うほか、動画から写真を切り出せるアプリ『AfterShutter』などによる新たな需要開拓も進めている。

■フューネラル事業は業界シェアトップ、葬祭ビジネスのDX化も支援

 フューネラル事業は、葬儀社や写真館との間にネットワークを構築し、葬儀に使用する遺影写真の合成・加工などを行い、配信するサービス。需要は当分、自然増が見込める。全国約2820の葬儀社など、BtoBを主体に年間約44万枚の写真画像を提供し、シェアは約33%。地域レベルの事業者が多い中では突出した業界トップになる。葬儀葬祭ビジネスのDX化も支援し、「IT系サービス」の取り込みを目指す。スマホを活用する「葬テック」のオンラインサービス『tsunagoo』などを推進する。

 ニッチな事業分野ではあるが、その分競争環境はそれほど激しくなく、深堀して高付加価値サービスを提供していく方針とした。

■空中ディスプレイ事業はデジタルサイネージやタッチセンサー向けなど拡大

 空中ディスプレイ事業は、独自構造により空中結像を可能にするプレート『ASKA3Dプレート』の開発・製造・販売を行い、空中結像技術による、新しい映像画像の表現方法を提唱している。市場創造を目指し、デジタルサイネージ用途や空中操作(非接触タッチパネル)による製品組込用途に向けて、樹脂製・ガラス製プレートの拡販を図る。2020年には、技術開発拠点として、神奈川県相模原市に技術開発センターを開設した。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る