【株式評論家の視点】クリーク・アンド・リバーは医療などプロの7分野に特化した事業展開、2ケタ増益

株式評論家の視点

クリーク・アンド・リバー社<4763>(JQS)は、プロフェッショナル分野に特化したエージェンシー事業を日本で先駆けて展開し、プロフェッショナルに対する仕事の紹介、プロフェッショナルを組み合わせたプロジェクトの組成により収益を得るエージェンシー事業のみならず、プロデュース、ライツマネジメント等総合的なサービスを提供している。

「クリエイティブ」、「医療」、「IT」、「法曹」、「会計」、「建築」、「ファッション」の7分野に特化したエージェンシー事業だけではなく、プロフェッショナルの方々の権利を資産化するライツ・プロデュース事業を展開していることも特徴で、プロフェッショナルの方々の生涯価値を最大化するため教育・研修の機会の提供を行っている。

今年4月に、広告分野における人材事業を強化することを目的に、広告・WEB業界に特化した求人メディア「広告転職.Com」を運営する株式会社プロフェッショナルメディアの株式取得及び第三者割当増資を引き受け、連結子会社化したほか、同5月には、同社が手掛ける映像、Web、ゲーム、広告・出版物等、あらゆるクリエイティブコンテンツの企画・開発における付加価値を高めることを目的に、データ解析技術において独自のノウハウを有するエコノミックインデックス株式会社の第三者割当増資を引き受け、持分法適用関連会社化。今後も同社グループの持続的な成長のため、「プロフェッショナル分野に特化したエージェンシー事業」の拡大を目指し、新たなプロフェッショナル分野での事業展開を積極的に進めている。

今2016年2月期・第2四半期業績予想は、売上高125億円(前年同期比6.0%増)、営業利益9億円(同3.1%減)、経常利益9億円(同4.4%減)、純利益4億5000万円(同14.9%減)を見込んでいる。

通期業績予想は、売上高250億円(前期比9.0%増)、営業利益15億円(同15.7%増)、経常利益15億円(同13.6%増)、純利益8億円(同7.5%増)と連続最高益更新を見込んでいる。

第1四半期売上高は堅調に推移したが、IT分野における大型案件が減少したこと及び戦略的に人員採用等を先行して行なったため、利益面では前年同四半期を下回ったものの計画通りに推移している。

株価は、2月10日につけた年初来の高値810円から9月8日に年初来の安値418円と調整が続いている。同社は、9月7日に川崎市(神奈川県)から平成27年度コンテンツ産業振興事業を受託したと発表。同社は、川崎市内の製造業、卸売、小売業などさまざまな業種を対象に、映像やアニメーション、イラストなどのコンテンツを活用した事業展開の浸透を図り、市内産業の活性化をサポートする。動画とSNSを活用した企業PRによって地域産業の活性化に貢献するとの期待は膨らむ。400割れの下値圏に接近し、今期予想PER11倍台と割安感があり、値ごろ感が出てきている。ここからの突っ込み場面はリバウンド狙いで買い妙味が膨らみそうだ。(アナリスト&株式評論家・信濃川)

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