【どう見るこの相場】業績上方修正・増配・自己株式取得の3連呼で株価急騰!フルセット銘柄の希少性と魅力

■業績相場で存在感を高めるカタリスト(株価材料)

 「株高、株高、株高」と3回も連呼するようなものだから、株価上昇の確率は高まるかもしれない。業績の上方修正、増配に加えてプラスワンの自己株式取得や株式分割などを同時発表したフルセット銘柄である。岸田文雄首相が、今臨時国会の所信表明演説で「経済、経済、経済」と連呼して30年来のコストカット型経済からの経済再生を目指すと強調した経済対策効果と同様の株高方程式が期待できるからだ。

 今週10日をピークに続いている決算発表では、業績を上方修正、下方修正する銘柄や増配・減配の配当異動をする銘柄が相次いでいる。業績の下方修正銘柄よりも上方修正銘柄が目立ち、この上方修正銘柄のうち目の子では3分の1が増配も発表しているが、ここにさらに自己株式取得・消却や株式分割などのプラスワンを上乗せする銘柄といえば、かなり限られ希少性がある。投資価値を高めるカタリスト(株価材料)であり、「株高、株高、株高」と連呼したこととイーブンとも受け取れる。

 ちょっと前には「下方修正3点セット」が、半ばルール化された時期もあった。業績を下方修正・減配した銘柄が、同時に自己株式取得とともに中期経営計画の策定、役員報酬の減額も合わせて発表し、経営責任を明確化したうえで事前に株価急落の防衛線を張ったことを指す。このちょうど真逆のプラスとなるかもしれないのがフルセット銘柄である。

 ところがである。兜町では「石が浮かんで木の葉が沈む」特異現象が、普通に起こり勝ちである。例えば3連休前の前週末2日も、三菱商事<8058>(東証プライム)が、取引時間中に今3月期純利益の上方修正と増配、株式分割を発表、「株高、株高、株高」の3連呼をしたはずなのに、発表後の後場に一時、6880円まで売られる急落となり東証プライム市場の値下がり率ランキングの第13位の悪役となってしまった。対照的に前日1日大引け後に今3月期業績を下方修正し期初の増益転換予想が、連続減益となった京セラ<6971>(東証プライム)は、約6%も急伸し今年6月につけた年初来高値を更新した。三菱商事の急落は、上方修正された今期純利益がなお市場コンセンサスを下回ったためとマーケットコメントされたが、京セラの下方修正業績も市場コンセンサスを下回ったことでは違いがないにもかかわらずである。

 3連呼の株高方程式に疑問符がつきそうだが、諦めるのはまだ早い。今年7月、8月の今3月期第1四半期決算発表時にやはり業績上方修正・増配・株式分割の3連呼をしたデンソー<6902>(東証プライム)と品川リフラクトリーズ<5351>(東証プライム)のケースが参考になる。デンソーは10月31日に2回目の業績上方修正と増配、品川リフトリーズは、9月7日に2回目の上方修正と増配、11月2日に自己株式取得を発表しており、分割権利落ち後安値からの再騰環境を整えるフォローをしているのである。

 そこで今週の当コラムでは、「株高、株高、株高」と3連呼した希少価値のあるフルセット銘柄に注目することにした。これから進行する決算発表で次々に登場するかもしれない同様の銘柄も含め、11月入りとともに強まった業績相場の一角で3連呼の株高方程式を一段と強め存在感を訴求することを期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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