LibWorkは24年6月期2Q累計利益予想を上方修正、通期も上振れ余地

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 LibWork<1431>(東証グロース)は11月10日の取引時間終了後に24年6月期第1四半期連結業績を発表した。受注が回復傾向で2桁増収となり、原価低減や販管費見直しなどの施策も寄与して赤字縮小した。そして第2四半期累計の利益予想を上方修正した。通期予想は据え置いたが、第2四半期累計と同様に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化も影響して上値が重くモミ合う形だが、一方では大きく下押す動きも見られず調整一巡感を強めている。第2四半期累計利益予想の上方修正を評価してモミ合いから上放れを期待したい。

■24年6月期2Q累計利益予想を上方修正、通期も上振れ余地

 24年6月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比11.4%増の24億36百万円、営業利益が2億29百万円の損失(前年同期は2億64百万円の損失)、経常利益が2億22百万円の損失(同2億58百万円の損失)、親会社株主帰属四半期純利益が1億51百万円の損失(同1億88百万円の損失)だった。

 全国の新設住宅着工数(持家)が低迷する状況でも、独自のデジタル集客戦略、異業種コラボ戦略、エリア拡大戦略によって受注が回復傾向(受注棟数は前年同期比35%増)となった。そして完成引渡棟数が概ね計画水準で推移して2桁増収となり、7月3日付でグループ会社となった幸の国木材工業と連携した原価低減や、販管費の見直しなどの施策も寄与して赤字縮小した。

 第1四半期の実績を受けて、第2四半期累計の連結業績予想については11月10日付で売上高を1億円下方修正したが、営業利益を40百万円、経常利益を37百万円、親会社株主帰属四半期純利益を1百万円それぞれ上方修正し、売上高が前年同期比18.0%増の77億円、営業利益が172.6%増の2億30百万円、経常利益が173.6%増の2億37百万円、親会社株主帰属四半期純利益が253.0%増の1億21百万円とした。

 通期の連結業績予想は据え置いて売上高が23年6月期比19.9%増の170億円、営業利益が97.2%増の5億90百万円、経常利益が91.0%増の6億円、親会社株主帰属当期純利益が113.2%増の3億70百万円としている。配当予想も据え置いて、23年6月期と同額の6円40銭(各四半期末1円60銭)としている。予想配当性向は38.2%である。

 売上高は過去最高で、各利益はV字回復の見込みとしている。重点施策としてエリア・顧客層・販売チャネル拡大を推進するとともに、グループ全体でコスト削減を推進する方針としている。通期予想は据え置いたが、第2四半期累計と同様に上振れ余地がありそうだ。新中期経営計画「NEXT STAGE 2026」では、目標値に26年6月期営業利益30億円、EOE30%などを掲げている。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は地合い悪化も影響して上値が重くモミ合う形だが、一方では大きく下押す動きも見られず調整一巡感を強めている。第2四半期累計利益予想の上方修正を評価してモミ合いから上放れを期待したい。11月10日の終値は796円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS16円74銭で算出)は約48倍、今期予想配当利回り(会社予想の6円40銭で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS149円99銭で算出)は約5.3倍、そして時価総額は約185億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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