【株式市場】前場の日経平均は64円高、大規模な金融緩和への楽観やや後退、師走特有の個別物色が活発

◆日経平均は3万3204円89銭(64円42銭高)、TOPIXは2336.77ポイント(10.79ポイント高)、出来高概算(東証プライム)は6億1308万株

 12月22日(金)前場の東京株式市場は、NYダウ322ドル高などが好感された一方、日銀が開示した10月の金融政策決定会合の議事要旨を受けて対規模緩和継続への楽観がやや後退したとされ、みずほFG<8411>(東証プライム)などの銀行株が出直り、日本紙<3863>(東証プライム)などPBR(株価純資産倍率)向上期待の大きい紙パ株の上げが目立った。同じく低PBRで中東情勢が追い風の海運株も活況で川崎汽船<9107>(東証プライム)は3日続けて上場来の高値。スズキ<7269>(東証プライム)はダイハツの「オウンゴール」代替需要の期待で活況高日経平均は取引開始後まもなく234円72銭高(3万3375円19銭)まで上げたが、あとは一進一退となり前引けは64円高にとどまった。

 「師走のモチつき相場」の色彩が濃く、ガン新薬ベンチャーとの提携など発表したペプチドリーム<4587>(東証プライム)がプライム銘柄の値上がり率1位となり、AIメカテック<6227>(東証スタンダード)は2025年6月期に計上予定の大口受注を材料にストップ高。クレオ<9698>(東証スタンダード)は50周年記念配が好感されて一時ストップ高。コラボス<3908>(東証グロース)は最新のAIマーケティングシステムが材料視されてストップ高。

 新規上場の早稲田学習研究会<5869>(東証スタンダード)は取引開始から30分近く買い気配をセリ上げ、1118円(公開価格970円の15%高)で初値をつけたあと1199円(同24%高)まで上げて前引けは1137円。ヒューマンテクノロジーズ<5621>(東証グロース)は公開価格1224円。取引開始後に1194円で初値をつけ、その後1278円(公開価格の4%高)まで上げて前引けは1200円。

 東証プライム市場の出来高概算は6億1308万株、売買代金は1兆6902億円。プライム上場1659銘柄のうち、値上がり銘柄数は1329銘柄、値下がり銘柄数は284銘柄。

 東証33業種別指数は29業種が値上がりし、海運、銀行、パルプ紙、化学、証券商品先物、鉄鋼、倉庫運輸、電力ガス、などが高い。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る