JPホールディングスは24年3月期通期業績・配当予想を上方修正

(決算速報)
 JPホールディングス<2749>(東証プライム)は2月13日の取引時間中に24年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。大幅増益で着地した。新たな幼児学習プログラム導入など「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種取組が奏功して受入児童数が増加し、人員配置最適化など効率的な施設運営も寄与した。そして通期連結業績予想および期末配当予想を上方修正した。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は上方修正を好感して急伸の動きとなった。そして14年以来の高値圏だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■24年3月期3Q累計大幅増益、通期業績・配当予想を上方修正

 24年3月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比4.7%増の272億79百万円、営業利益が38.9%増の34億70百万円、経常利益が35.5%増の34億18百万円、親会社株主帰属四半期純利益が25.3%増の22億27百万円だった。

 大幅増益で着地した。新たな幼児学習プログラム導入など「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種取組が奏功して受入児童数が増加し、人員配置最適化など効率的な施設運営も寄与した。新規施設開設は保育所1園(東京都)、学童クラブ・児童館9施設(東京都8施設、埼玉県1施設)の合計10施設で、第3四半期末の子育て支援施設数は保育園209園、学童クラブ86施設、児童館11施設、合計306施設となった。なお認可保育園および東京都認証保育所のうち5施設を、ネイティブ英語講師を配置したバイリンガル保育園に変更した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高89億56百万円、営業利益8億68百万円、経常利益8億77百万円、第2四半期は売上高91億01百万円、営業利益11億52百万円、経常利益10億88百万円、第3四半期は売上高92億22百万円、営業利益14億50百万円、経常利益14億53百万円だった。なお新規施設開設が4月1日に集中するため、第1四半期(4~6月)と第4四半期(1~3月)に関連費用が発生する傾向がある。

 通期の連結業績予想については2月13日付で上方修正し、売上高が23年3月期比5.8%増の375億81百万円、営業利益が19.0%増の43億63百万円、経常利益が15.2%増の43億14百万円、親会社株主帰属当期純利益が0.9%増の27億23百万円としている。なお特別利益では前期計上の固定資産売却益が剥落する。配当予想は2月13日付で期末2円上方修正し、23年3月期比2円増配の8円(期末一括)としている。23年3月期には記念配当1円が含まれているため、24年3月期は普通配当ベースでは3円増配の形となる。予想配当性向は25.0%である。

 24年3月期は前回予想に対して売上高を11億91百万円、営業利益を5億43百万円、経常利益を4億72百万円、親会社株主帰属当期純利益を2億26百万円、それぞれ上方修正して増収増益幅が拡大する見込みとした。重点戦略として引き続き「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種取組、効率的な施設運営などを推進する方針だ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は上方修正を好感して急伸の動きとなった。そして14年以来の高値圏だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。2月13日の終値は443円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS31円96銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想の8円で算出)は約1.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS159円53銭で算出)は約2.8倍、時価総額は約389億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■60億円の設備投資と記念商品で90年の歴史を祝う  ニッカウヰスキーの創業90周年を機に、アサヒ…
  2. ■12フィートコンテナ80個積載、迅速な物資輸送を実現  センコーグループホールディングス(センコ…
  3. ■主要アパレルブランドのさらなる成長と周辺事業への拡張を目指す  三井物産は6月3日、アパレルブラ…
2024年7月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■熱中症予防対策で家電メーカーや家電量販店も注目  今週の当コラムでは、「確トラ」と「もしハリス」…
  2. どう見るこの相場
    ■予想可能性相場は意外とロングランとなる可能性も  「一難去ってまた一難」である。前週7月第3週は…
  3. ■割安な6銘柄が33%上昇!今後も高騰期待株続々浮上  東証の集計によれば、2005年以降、今年7…
  4. ■サマーラリー目前!投資家は今こそ2年スパンで考えるべき  「株価は半年先を予測する」といわれる。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る